je joue

好きだってことを忘れるくらいの好き

回顧 2019

元々思いつきで始めたこの記事も3年目!

趣味が多くて、好きな人やものが多すぎて見放されてしまいそうだ〜

ということで毎年好きを整理して大放出しつつ、あわよくば他人に布教したいという下心だけでやってます。
文面にするとひどい。

今年も所々手前味噌ですが引用してますので、良い作品・良い沼があればぜひ貴方への布教になればと思います〜いい推し沼気分〜

(♡マークは特に好きな作品につけてます)

 

 

☆美術・展示・建築

カードキャプターさくら展 @森アーツ
ミュシャ展 @新宿小田急ギャラリー
エキゾチック×モダン @庭美
フェルメール展 @上野の森
岡上淑子 沈黙の奇蹟 @庭美
昭和メイクの移ろい @(株)クラブコスメチックス文化資料室ミュージアム
フランス近代名画展 @山王美術館
明恵の夢と高山寺 @中之島香雪美術館
ヨーロピアン・モード @文化服装学院
♡トルコ至宝展 @新美
女・おんな・オンナ〜浮世絵にみる女のくらし @松濤美術館
ウィリアム・モリスと英国の壁紙展 @横浜そごう美術館
♡ラファエル前派展 @三菱一号館
ギュスターヴモロー展 @パナソニック留美術館
藝大奏楽堂
新潟県政記念館
キスリング展 @庭美
ゆかた浴衣YUKATA @泉屋博古館分館
クリムト展 @都美
1933年の室内装飾 @庭美
♡ウィーン・モダン展 @新美
遊びの流儀 遊楽図の系譜 @サントリー美術館
みんなのミュシャ展 @Bunkamura
♡マリアノ・フォルチュニ展 @三菱一号館
音楽のある展覧会 @ホテルオークラ
カルティエ展 @新美
時効警察
天空ノ鉄道物語 @森アーツ

❇︎大切なことは全てカードキャプターさくらが教えてくれたんや…という90年代生まれのカードキャプター見習いのみんな〜!ってきもち。永遠のバイブルです。

 

❇︎今年のベストは岡上淑子展。
代表的なコラージュによく見られる、顔や体の一部が欠けていたり他のものに張り替えられている女性の姿。その身体性の解体と再構築、そこから広がってゆく解釈の多様性。

写真や日本画など多彩な作品の全てに光るセンスや、作品タイトルや自作の詩に対しての言葉遣い…もうとにかく才能の塊のような方です。しかも全部とにかく素敵。

 

❇︎ラファエル前派とモリス商会、クリムトとウィーン等、同じタイミングで時代が呼応するような展示が重なって面白かった。



☆ライブ

世武裕子 Raw Scaramanga @WALL&WALL
世武裕子フリーライブ @Ginza Sony Park
ルフレッド・ハウゼ・オーケストラ
みんなのミュシャ展コンサート
Fuji Rock Festival(7/26〜27)
KERA『LANDSCAPE』発売記念ライブ @Billboard Live Tokyo
Stella Donnelly @CLUB QUATTRO
♡EGO-WRAPPIN' Midnight Dejavu @東京キネマ倶楽部


❇︎2年ぶり2度目のフジロック
7/26
ANNE-MARIE
Ouzo Bazooka
OAU
Janelle Monae
ELLEGARDEN
MITSKI
THE CHEMICAL BROTHERS
グッドラックヘイワ

7/27
JAY SOM
ASIAN KUNG-FU GENERATION
ALVVAYS
MARTIN GARRIX
SIA

という流れ。

❇︎2日目夜の豪雨死ぬかと思いながら観たSIAのステージの演劇性について誰かと話したい。


❇︎今回のお目当てJanelle Monae女史があんまりに素晴らしくて。

もうね、歌がめちゃくちゃお上手で、ディーヴァってこういうことなんだと思ったし、ギターも弾けばダンスもめっちゃキレキレだし、女性ダンサー&バンド隊がみんなめちゃくちゃノリノリでこちらが楽しくなっちゃうくらい全身でこのステージを生きてる感じ。

衣装替えも多くて豪華、背景の映像はMVから引用もあれば、現実での事件にフォーカスしたり、彼女のMCでの力強い世界への宣言を含めメッセージ性が強い。

アルバム自体の世界観もすごいけど、ステージングが完璧でこれぞエンターテイメントだな…と思いながら、周りのエルレ待機組の女の子や外国の方とノリノリで踊りまくりました。夏のハイライトのひとつ。


❇︎アジカンをちゃんと見たらリライトで死にましたね懐かしくて。邦楽ロックはやっぱり私の根底に深く流れてると思いました。

全体的にRED MARQUEEで見たい人が多かったんですけど常に混んでてイライラでしたが、人混みの中見たMITSKIさんがね、遠すぎて途中で気づいたけど歌いながら舞台の上に並んでる机の上に座ったり寝そべったりしてて、コンテンポラリーみたいだし正直ほんとに色っぽくてパフォーマンスとしては最高に良かったなあれ…しばらく活動休止らしく残念…



☆音楽

EGO-WRAPPIN' 『Dream Baby Dream』
KERA 『LANDSCAPE』
高橋一生 『きみに会いたい -Dance with you』
折坂悠太 『朝顔
♡Stella Donnelly 『Beware of the Dogs』
Caravan Palace 『Chronologic』
椎名林檎三毒史』『ニュートンの林檎』『ワインレッドの心(井上陽水トリビュート)』
相鉄都心直通ムービー『ばらの花×ネイティブダンサー』
Valentine Hadjadj 『Girl』Sound Track

❇︎たいして音楽聴いてないというより完全に好きなものに閉じこもってる結果…大人になる弊害…

❇︎御察しの通り、結局林檎さんを聴いちゃうんだよ…
三毒史の中でも歌詞や視点が裏っぽい「ダークめ三部作」(わたしが勝手につけました) である、"マ・シェリ" "TOKYO" "あの世の門" がすごく好きです。
最近タンゴ調のアレンジが多くて、"ワインレッドの心"も含め、めちゃくちゃ好きすぎて…こういう曲で踊れる人間になりたい…

ニュートンの林檎は全曲とも聴いてて一発で「当時の原曲と違う!」ってわかる音質で、スルメのような味わい。

そして、"おとなの掟" 以来、自分が絶対観る〜と決めてたドラマの主題歌を担当されて、「あれ私がプロデューサーだった…?」と幻覚を見てしまうレベルでびっくりした "公然の秘密" もとい時効警察なんですけど、制作者が希望されてるのでいつか三日月くんの中の人が歌ってくれることを願ってるし、叶ったらほんとうにCD爆買いして世の中にはあまねく布教したい…*1



☆映画

The Lure (ゆれる人魚)
Il conformista (暗殺の森)
The Cakemaker (彼が愛したケーキ職人)
♡Quien te cantara (シークレット・ヴォイス)
若おかみは小学生!
ペンギン・ハイウェイ
The Favourite (女王陛下のお気に入り)
Saturday Church (サタデーナイト・チャーチ)
マスカレード・ホテル
九月の恋と出会うまで (舞台挨拶×2)
If Beale Street Could Talk (ビール・ストリートの恋人たち)
Green Book
♡My 20th Century (私の20世紀)
岬の兄妹
翔んで埼玉
Beautiful Boy
Dumbo (ダンボ)
Stan&Ollie (僕たちのラストステージ)
Boy Erased (ある少年の告白)
♡コンフィデンスマンJP
Breaking the Waves (奇跡の海)
Dancer in the Dark
Melancholia
The House That Jack Built
Aladdin
♡Girl
♡アンダー・ユア・ベッド
引っ越し大名! (試写&初日)
劇場版おっさんずラブ ×4DEAD済(応援上映皆勤賞w)
Thoroughbreds (サラブレッド)
Eighth Grade
♡マチネの終わりに

❇︎基本的には”映画.com”の方でレビューを書いております。かなり本気で書いています。ぜひお読みいただければ幸いです。大した本数観てないですけど。

ありきたりな女さんのMyページ(映画レビュー) - 映画.com

❇︎今年のベストは『シークレット・ヴォイス』
これ、1月にヒューマントラストシネマ渋谷で2週間くらいレイトショーしかやってなかったはずなので、殆ど知られてない気がする…
私も映画館に行けなくて、同じ時期に確か配給元から限定配信を行っていて拝見しました。
未見ですが『マジカル・ガール』のカルロス・ベルムト監督の作品。
とりあえず上記の私の本気レビューをお読みいただきたい…マジでかなりちゃんと観て解釈できてると思う。(無論、映画を観る楽しみはそれだけがすべてじゃないけどね)

ある歌姫が好きで、憧れていて、本物のようにコピーできる偽物である自分。
本物と偶然人生が交錯してしまった時、何が本物となりうるのか。
そこに母と娘の確執、女性同士の奇妙な連帯が絡んできます。
相反するものを描きつつ、幾重にも重なる複製・模倣の先にどんな結末が待っているのか。ぜひどうにかして観ていただきたいです…
模倣するという行為が幾重にもなっていくこと、コピーする/される関係が逆転もすること。物語の構造としてすごく複雑なんだけど、めちゃくちゃ面白いしすごくうまくできていて秀逸以外の何物でもないと思いました。
他にも女性同士の関係性も、海や折り紙などの抽象的なモチーフの反復の入れ方も、終始冷たい色調と不穏な雰囲気で満ち満ちた画面も、音楽のセンスも…もう全部素晴らしかった。

❇︎邦画ベストは『アンダー・ユア・ベッド』
原作がどうとか予告とかでセンセーショナルなイメージを抱きがちな作品ですが、すごくまじめに丁寧に作られた今年の静かな名作です。こちらもレビュー書いてます。
”名前”や”呼称”というものに対して、人一倍思い入れや持論がある私にとって、主人公の行動が一貫して「好きな人にもう一度本当の名前で呼ばれたい」という点に基づいていたから、もう本当に主人公のことを”在ったかもしれない自分の人生だ”と捉えて観てました。

❇︎2年ぶりに行きました。新文芸坐の「ラース・フォン・トリアー監督オールナイト」
たぶんここにきている人は全員やばい奴だと思いながら、前回『アンチクライスト』で嫌になっちゃって帰りたくなったけど始発がまだなくて帰れなかったヤツゥゥゥ!
今回は全て観たことある3本でしたが、感想は変わりませんでした。
奇跡の海→よい。主人公の行動のやばさと彼女の敬虔さや純真さという真逆の性質が比例するってすごすぎる発想なんだけど、ちゃんと理にかなっている。
・ダンサー~→私の人生ベストワンです。語りだしたら一晩かかるからまた今度。
メランコリア→冒頭10分とラストシーンだけでよい。あとは退屈な茶番。
って感じ。オメェほんとに監督のこと好きなの?って思われそうだけど、それなりにちゃんと面白いと思っては観てるんですよ…
しっかし、新作の『ハウス・ジャック・ビルト』はついに上映中に一瞬退席しちゃったよ…グロすぎて…あと芸術全般の教養をめちゃくちゃ試された。
でも「殺人は芸術たりえるのか?」という問いに真っ向勝負を挑んだけど、それが達成される瞬間は死するしかないという男の哀れで滑稽な話なのかもしれんな…オチでちゃんと地獄の底に落ちてたから、やはり理にかなっている話なんだよなぁと…*2

❇︎変化球としての『私の20世紀』の衝撃がすごい。
正直よくわかんない場面含めどんどん場面が切り替わって、複数の筋が同時進行で進むし、最後も抽象的な画で終わるので人によっては理解に苦しむかもしれない。
それでも、新しい世紀の変わり目に生きた人たちと、丁度元号が変わる2019年の日本人が観る偶然たるや!
20世紀に臨む人たちは”光”にあこがれていた。それは冒頭に出てくる豆電球を付けたダンサーの舞と目を輝かせる大衆に象徴されている。電話のような新しい技術と都市、女性の社会進出を訴え活動する女たちと古い男たち、対照的にそんなもの関係ない田舎?に生まれた双子も、度々夜空に光る星によって奇妙な運命をたどり、その運命は列車や船などアナログな交通機関によって交錯していく。
新しいものにあこがれ未来に想いをはせることと、運命の皮肉さや男女の出会いや母娘・姉妹の関係等、いつの世も変わらないものとのバランスが絶妙にミックスされた、当時を生きた人間ではない者が夢見るファンタジーのような、理想郷のような感じの映画でしたね。だから「私の」20世紀なのか。
あとパンフレットに掲載されていた「同床異夢=シネマトグラフ」という話が興味深すぎて感動した。買って正解。

❇︎フジテレビ制作の映画すごい!マスカレード・ホテル、翔んで埼玉、コンフィデンスマンJP、マチネの終わりに。全部面白かったし、エンタメ大作だし映画としてこだわってちゃんと造られているなって、エンドロールで余韻に浸れるんですよ。

昨年もベストで『昼顔』挙げたけど、ほんと近年凄いと思ってる。まぁ来年のダーボク新作が待ち遠しいヲタクですけどねぇ。

❇︎『Eighth Grade』のお父さんとのシーン、自分でも引くほどボロッボロに泣いた。世代違うけどケイラちゃんは昔の私のようでした。ガラガラのシネマート新宿で観てたんですけど、広い空間で静かに泣けて良かった。
10年くらい経つと昔の自分のことを、それこそ林檎さんの『目抜き通り』の一節のように「不幸だった訳がわかっている今は 損しただなんてまるでおもわない」と思えるようになるのかもしれないね、と言ってあげたくなった。

❇︎映画についてまじめに語りましたけど、まぁヲタ活がやばかったです、はい。
おっさんずラブのせいでマイ閃光ブレード買ったし、応援上映に嬉々として出かけるようになってしまったし、ついでに色の仕込み方と出し方や掛け声の仕方もかなりうまくなってしまった…個人的には”五郎のうどんの白”を入れるのがポイントです。
あとは我が推し高橋一生さんがね…舞台挨拶で握手してくださった…推しとの距離がゼロになってしまったどうしよう。
客席で白いバラを配って入場する流れでバラが途中で無くなったにも関わらず、ほぼ最後列だった私のあたりまでずっと握手しながら来てくださったんですね…ファンサ神…一生推し続けると決めましたわ…とりま2月の舞台のチケット5公演くらいは押さえたよ…
あと引っ越し大名で大きな槍をぶん回すアクションぶりに「この人銀幕スタァなんだよなぁ…」とうっかり惚れ直したのはここだけのないしょですよ。


☆演劇・舞踊

出口なし
♡世界は一人
A Love Supreme~至上の愛
♡キネマと恋人 (東京・新潟)
フローズン・ビーチ
お気に召すまま
どん底
組曲虐殺
♡ドクターホフマンのサナトリウムカフカ第四の遺稿 (横浜×2)
Q : A Night At The Kabuki
鎌塚氏、舞い散る
キレイ‐神様と待ち合わせした女-


❇︎ダンスは2本のみ。

 
Rosas来日。ほんとはバッハの『我ら人生のただ中にあって』の方が観たかったけど。


❇︎『世界は一人』がすごくよかったのにうまく思い出せない…
最初は平凡でよくある人生の断片を見せられているようなのに、少しずつ積もっていくことで人生のある地点で爆発したり、突然何かをそこに見出したりする。絶対的な普遍性。自分が大人になったからこそ染みる作品だった。
そこからの『キレイ』で松尾スズキさんと岩井秀人さんが、作・演出と役者の立場逆転していて胸熱。しかし私は某大河ドラマが頭をよぎりまくるのと、麻生久美子様のあまりの女神さしか目に入らず、物語が全然入ってこなかったから年明け遠征するかも…笑

❇︎たまたま『どん底』観たのが自分の精神が”どん底”の時で、そんな時にロシア文学なんて…と思いましたがすごくスッキリしてこれがカタルシスかと思った。
野田地図は安定のすばらしさ。

 

sherry5honey7jouer.hatenablog.com


❇︎そうです私はケラさんの舞台がどうしようもなく好きなんだよ…
私の人生ベストワンである『キネマと恋人』が再演!うれしい!
だって元ネタの『カイロの紫のバラ』がそもそも大好き*3なのに、それをこの布陣で舞台化なんて!と初演もばっちり観て、戯曲もDVDも買って観てたら再演決まって観たのに、あまりに思い入れがありすぎてもう再再演ないよな…と思ったら泣けてきて、東京千秋楽の帰りに大千秋楽のチケットを取ってた。
というわけで、ついにフジロック3日目蹴って同じ新潟でやっていた大千秋楽まで観に行ってしまった。舞台で遠征ははじめてでしたわ…しかも帰りに駅でばったりケラさんをお見かけして、本当に握手していただいた…(できすぎて怖いけど全部実話)
本作に関しては本当にめちゃくちゃ書きたいのですが、気持ちが強すぎていまだまとめられていないから、これからの人生の宿題にさせてください…
とにもかくにも、真っ暗な映画館の中の映写機の一筋の光のように、私の人生をずっと
照らしてくれる作品なのです。

 

 新作もめちゃくちゃよかった。こちらはちゃんと書いた!

sherry5honey7jouer.hatenablog.com

 



☆テレビドラマ

♡いだてん
♡グッドワイフ
よつば銀行 原島浩美がモノ申す!
後妻業
初めて恋をした日に読む話
ハケン占い師アタル
♡スキャンダル専門弁護士QUEEN
メゾン・ド・ポリス
♡フルーツ宅配便
みかづき
集団左遷!
あなたの番です
わたし、定時で帰ります。
白衣の戦士
きのう何食べた?
東京独身男子
監察医朝顔
僕はまだ君を愛さないことができる
TWO WEEKS
偽装不倫
ルパンの娘
わたし旦那をシェアしてた
凪のお暇
セミオトコ
♡サ道
ボイス
シャーロック
ハル 総合商社の女
まだ結婚できない男
♡G線上のあなたと私
同期のサクラ
4分間のマリーゴールド
時効警察はじめました
♡グランメゾン東京
ニッポンノワール

【後追い中】
トクサツガガガ
腐女子、うっかりゲイに告る。
だから私は推しました
怪談牡丹灯篭

 

❇︎もうみんなわかってると思うけど…いだてん最高じゃんねー!

絶対好きだなと思ってたけど予想を遥かに超える傑作だった。同じ時代に生きていてよかったと思える。

2年前『おんな城主直虎』で井戸の底に突き落とされ、大河ドラマにハマるといろんな意味でやばいことを思い知ったけど、その時ですら後追いでしたからね…

今回は初回からきちんと観て、全回感想ツイートを必ず書きました!完走した!

大河視聴者って本当にめちゃくちゃ教養と言語センスがキレッキレで私なんかまだまだだなといつも悔しく思いながらも楽しく読んでますが、私なりに完走できて達成感があった。マラソンも水泳も同じなんだろうな。

 

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❇︎『グッドワイフ』光の演出が素晴らしく所々眼を見張るシーンが。

あとはひたすら多田先生が素敵でときめいてしまった…物語としてはあの結末で正解なんだけど、杏子さんとお似合いだったなあ…ちょっとくっついてほしかったなあとも思ったり。

 

❇︎同時期に沼すぎて死んでいたQUEENもおすすめだよ…ひみよだ…公式がpixivとか言われてたし、マジで公式が最大手な良質ドラマだった…

いや真面目な話、氷見さん与田ちゃん、そして真野さん含め、女性たちの連携・連帯感=シスターフッドを描くのがフジテレビは上手い。『最後から二番目の恋』とか『セシルのもくろみ』とか。

 

 

❇︎推し・高橋一生様のお仕事で今年いちばん好きなビジュアルとキャラクター造形だった『みかづき

 

 

 

❇︎テレ東深夜ドラマの誘惑。

『フルーツ宅配便』は静かな名作。人生やり直しスイッチは押せなくても、日常の小さな機微を丁寧に拾う細やかな視点が凄くよかった…

きのう何食べた?』もそう。ごはんが美味しそうなドラマに駄作は無いと思うけど、静かに日常を描くことでちょっとした一言や仕草に宿る機微を掬っていく。それを媒介するのが食。たべものを通して想いが透けて見えてくる。生きていく中で互いにそれを知っていくのが特別な関係なんだってしみじみ思いました。

『サ道』は気付いたらすごく癒されちゃうし見入っちゃうし、磯村くんすっ飛ばしてうっかりほぼ父親くらいの歳の原田さんにときめいちゃった…三宅さんのおっさんボディも好き…偶然!偶然!

 

 

❇︎『G線上のあなたと私』あんまり観てる人周りにいなかったけど何で???ってくらい良かった!

自分のことのように思うシーンが沢山あってしんどかったけど、音楽に救われたことがあるすべての人の人生を肯定してくれるような感じがたまらなく好きだった。

大人の趣味は趣味でしかない、その残酷さも未来のなさも見えている中で「それでも好きだから」やるんだよ。好きだから続く。

その中で家族や同僚や友人とも違う、名称の付け難いけれど大切な存在に出会えることがどれほど奇跡に近くて素晴らしくて羨ましくてまぶしく見えたことか。

 

 

❇︎TBSはやっぱり良い。なんとなく観始めたら『グランメゾン東京』が面白すぎて気づいたらうちの家族全員観てました。

「大人の青春」と言ってしまうと陳腐な気もするけど、本当に料理が好きで人生を賭している人達がその中で挫折や絶望も沢山味わってて、自分の才能の限界を知っていたり、家族やかつての店と仲間を失ったりしている。

それでも毎日素晴らしい料理を生み出し続けるし、料理がやっぱりいちばん好きだし、絶対何かあっても"料理で返す"っていうのがブレなくてめちゃくちゃ格好良かったな…

何より、自分より年上の人達がこんな風に一生懸命に何かに懸けている姿を見ることができて、まだまだ人生序の口の我々には物凄い希望だった。走り続ける人生の先輩たちはこれからの未来を生き抜かなければならない時に、一筋射してくれる希望だと思ってます。

  1.  

❇︎時効警察ね…これに関しては現在進行形でとんでもなくハマってしまったので何も言えねえ…とりあえず霧山くんと三日月くんに会えない金曜深夜が耐えられなくて一期二期のDVDは箱買いした。

わたしがここ数ヶ月Twitterで毎日時効警察の話しかしてないような状態なのはもはや公然の秘密ですよね…こんなに面白くてやばい沼とは思わなかったし、もっと早く出会いたかったぞオォイ!(ガチであの婚姻届の出番が来ることだけを願って暮らしてます)

 

*1:マジで椎名林檎さんも好きだし、マジで麻生久美子さんも好き。ほんとうにただただ好き。提供と歌唱実現したらほんとに発狂する。ちなみにおふたりとも1978年生まれなんてこの年はビックバンでも起きたのかな?って感じだし、とにかく同い年だってことをみんなに覚えてもらえればわたしはええんや…

*2:これも『ダンサー~』のセルマとの比較で観るとなお論理的。こちらもレビューで書いてます。

*3:そのせいで卒業論文書いたくらいなんです。『カイロ~』とそれを進化させたといえる『泣くな、はらちゃん』の構造比較で、映像作品の入れ子構造と虚実の人間の世界線の移動について。今また論文書けるなら『今夜、ロマンス劇場で』と『キネマと恋人』も含めて比較したいなぁとか考えてる。

Q : A Night At The Kabuki

(Twitterには長すぎて、記事にするには短い程度の感想ですが。

よかったらどうぞ。)

 

私が ”演劇”というものに強く興味を持ったのは、紛れもなく野田秀樹さんの『エッグ』の初演(2012年)をたまたま観たことから始まりました。

高校生までミュージカルが好きで、幼少の頃生まれて初めて観たのもミュージカルだった私が、大学に入り演劇や映画のことをなんとなく考えて惹かれるようになった矢先に観たのが『エッグ』で、たちまちストレートプレイの舞台ってこんなに面白かったのか!と虜になりました。

大学生だったから時間もあったし、当日券で並んで初演時は3回観たし、再演も観てたなあ。

初演の千秋楽の日は同じ学部の友人を誘って朝から延々と並んで観て、その友人たちもひどく感化されて戯曲の載っている新潮の最新号を片手に、夜まで喫茶店はしごしてテキストを読み込んだりしてました。

それくらい、私にとって言葉が身体を持って立ち上がる瞬間というのは全然知らなかった世界で、すごくすごく面白かった。

 

そこから7年ですっかり舞台通いが普通になって、いろんな舞台もそれなりに観てきた私には、昔ほどの新鮮な感覚が薄れている自覚こそあれど、やはり観てきたものについて反芻する時間ほど幸福なものはないのです。今回もそう。

 

 

前置きが長くなりました。ここからネタバレです。

(新潮収録の戯曲は未読です。)

 

 

 

「『運命』は、『人生』を生きた一人一人にあり、違った『運命』を持っていることが、きっと幸福なのである。

大量の人間が、ひとくくりで、同じ『運命』を背負わされるとき、そこでは、一人一人の『人生』が失われている。」

というパンフの中の野田さんの言葉の通りだった。

 

そもそも一幕の最後で、届かない手紙として宙に放たれる紙飛行機が、大挙して押し寄せると戦闘機の群れにしか見えなくなる、その見立てに恐ろしく震えながら嫌な予感はしてた。*1

それから愁里愛が尼寺に行くシーンで、源氏の女たちが同じバスに乗ってどこかに行こうとする。それだけで、これ絶対行き先尼寺という名の違う何かだろうな…となんとなく勘づいたところがあったし、

そのあと、汽車*2に乗って時空を超えるところで、あぁやっぱり今回も先の大戦の話が絡んでくるのかと納得しました。

 

『エッグ』を執筆されたときに入りきなかった話を『Q』にしたと野田さんも仰っていて、それは観劇後に知ったけど確かにそう感じられる箇所が随所にあったように感じました。

そこで思い出したのが、もうすぐ最終回を迎える大河ドラマ『いだてん』の中で、主要人物である落語家五りんの父である小松勝というフィクションの人物のことでした。

彼は、主役の一人である金栗四三の弟子で有望なマラソン選手でしたが、結婚しのちの五りんとなる息子が生まれて数年後に学徒出陣で出兵します。

彼の顛末が描かれ、かつ『いだてん』の構想の原点となったらしい古今亭志ん生満州時代を描いた回である第39回を観ると、すごくリンクする部分があるように思います。

第39回「懐かしの満州」| あらすじ | NHK大河ドラマ『いだてん 〜東京オリムピック噺(ばなし)〜』

 

『Q』の中でも、瑯壬生が戦場で殺されそうになると「戦争は終わった」とのことでその場では殺されずに済みます。でも「戦争は終わったその日に終わるわけではない」というような台詞が出てきていたと思います。

『いだてん』ではその通りの展開で、終戦後の方が満州にいた日本人は大変だったと。ソ連軍から追われ、それまで同じ地に暮らしていた中国人からも命を狙われるという。その混乱の中で小松は殺されてしまうという展開でした。

瑯壬生も結局シベリアならぬ滑野に抑留されてしまうわけで、”戦争”とひとくくりにしても、キャピュレット家とモンタギュー家、平家と源氏の戦いから、70年前の世界大戦まで、戦いの大小と戦中戦後なのか、現実なのかフィクションなのか*3を問わず、人の繰り返す歴史はいかに同じことで、いかに愚かで悲しいことかがすごくよく分かるようになっている気がするのです。

 

 

さて、そのほかの要素に関してですが、歌舞伎方面およびQUEENに関してはほぼ私の知識がないので、伝統芸能的な演出*4それこそ音楽の存在感や意味をほぼ聴き流してしまったように思います。”Mama, just killed a man.”のところが、人を殺める瑯壬生と重なるくらいは流石に分かったけど。

 

もともと松たか子さんがめちゃくちゃに好きなのですが、やはり野田さんの舞台のあのとんでもないスピード感と台詞の多さの中でダントツで台詞聞き取れるし、どんなに浮世離れした役であっても違和感を感じたことがなくて、本当に凄い役者さんだと認識し直しました。

地鳥棒ならぬ自撮り棒で人をぶん殴るシーンが何回かあったけど、ちょっとエキセントリックで猟奇的だったり何者かよく分からなかったりする役柄すごく似合いますよね…『カルテット』の真紀さんの時、黒目から光を失ってる感じとか一切感情が読み取れない感じ、ぞくぞくというか”みぞみぞ”してヤバかったんですけど、それに似たものが今回もあったような。

 

ラストシーンで、おそらくバルコニーに見立てたベッドに立つ若き愁里愛の元に、若き瑯壬生が駆け寄っていって抱きしめるんですけど、そのままの位置で愁里愛が”それからの愁里愛”にすり代わって、次に”それからの瑯壬生”に代わって、最後の最後に”それからの二人”が身を寄せ合うんですけどね、そこの一瞬で少しこみ上げてくるものがありました。

二幕だと元・若い二人が”おもかげ”となって運命を変えようとするところもあるんですが、やはり未来の自分である”それからの”の二人の方が運命を分かっている分必死で変えようとするんだけど、結局元あった運命と同じような流れに無意識にしちゃってたりとか、運命を変えられても違う運命に飲み込まれたりとか、そういう流れを全部見てきてからのラストなので、正直私は若いお二人より大人の二人が寄り添うシーンの方がすごく哀しくて、でも美しくて、この世にこの二人にこのひとときが在ってくれたらって一瞬だけでも願わずにはいられなかったです。*5

 

しかも、観劇中忘れかけてたんですけど、この話ってそれからの愁里愛の妄想なんだよね…最初の方でさらっと触れられてたけど…それを踏まえて観ると尚更やりきれない気持ちになる。

その思い描いた世界のまま美しく終わってほしいけれど、きちんと”名もなき兵士たち”の無数の骸も最後に提示してこの劇が終わるのが良いなと。瑯壬生の亡骸を運んでた兵士たちも結局最後その骸の中に入っていたし、まさに諸行無常

かつて家柄ゆえに”貴方に名前を捨ててほしい”と願ったことが、最後に仇になる哀しさも描いている。それこそ大河や時代劇なんかを観ていても思うけれど、歴史に(様々な意味で)名を残す人々だけでなく、そこに刻まれずとも名前を持った一人一人の人生と運命の積み重ねこそ私たちの生きる今であり、歴史であると忘れてはいけないのだと。*6

*1:今回も道具の使い方が素敵だった…

ベッド→船の見立てもだし、布を使った美しい流れと人物転換は本当に素晴らしかったです。

*2:そういえば『エッグ』でも汽笛の音で物語が始まっていたな…あれは寺山修二からも引用されてましたね

*3:Bohemian Rhapsodyの冒頭よろしく

*4:是枝監督が稽古場を見学されレポをお書きになっていたのですが、そこで言及されてたけど場面転換の際の黒子を見せるのって確かに日本の古典芸能らしいかも。私は普段ミュージカルやダンスの公演観たりとか、それこそケラさんの舞台とか観てるとめっちゃ転換を美しく見せることも内容の一部になってたりするので、きっちり暗転する舞台の方が慣れてないかも・・・と思うといかに自分の感覚がズレてたかを思い知ったりしました、実は。

*5:あとは若い二人は一応一晩だけ契りを交わしたシーンが入ってたというのもあるかも。それからの二人は結局再会らしい再会はできてないのだから。

*6:余談ですが、先に観劇した知人が今回本人確認がめちゃくちゃ厳しかったことに対して、「こういう物語だからこそ本当の名以外を名乗るなということなんじゃないか」と話していてなるほど!と思った。

『ドクターホフマンのサナトリウム〜カフカ第四の長編〜』

【盛大にネタバレしているので観劇前の方はご覧にならないことをおすすめします】

 

 

 

 


「ある地点からは、もはや立ち帰ることはできない。その地点まで到達しなければならぬ」*1

 


本当は観終わってからずっととてもとても感動しているし、ぼんやり考え続けている何かが残っている。

そういった個人的な感想とは別に、実は夢とか記憶とかって後味が良かったとか悪かったとか関係なく後味引くものってあるじゃないですか。

私にとってはそんな印象の作品だったし、この冒頭で引用されるカフカの言葉が全てだったなと感じました。

 

 

カフカについて知りえた二、三のこと

私はお恥ずかしい話ですが、カフカを読んだことがありません。

所謂”不条理”モノとされる文学や演劇も全く通ってきませんでした。

だから、全編にちりばめられている”カフカ的要素”に関しては、全くわからないし、後でパンフレットや劇評で少し知った程度です。

 

ところが、すごくおもしろかったのが、全編袋とじでできている凄まじいパンフレット*2に引用されている、カフカの言葉たちが物凄く私には響くものばかりで、

時には「これは私なのではないか…?」と錯覚するような不思議な感覚になるばかりなのです。

特に『僕の結婚についての賛否の総括』とか…出版社の方へのお願いの手紙の切実な感じとか…

おそらく、すごーく他者のこともご自分のことも、自作の小説たちのことも、客観視できる知的な方だったんだろうなと。一人でいる時間も大切にされていたようですし。

その分、自己評価が低くなってしまって、ずっーと同じところでぐるぐる悩んで全部自分で抱えちゃう感じ、私はすごく身に覚えがありすぎてちょっとつらかった笑。

 

そして、その例のパンフレットがいじわるなもんで、しれっとフェイクのカフカ年表とかついてるんですよね…

最初ぺりぺり地道に袋とじ開けてたら、なんか同じページない???って三度見くらいしたら、

史実通りの年表と、本作を存在を踏まえたうえでの年表と2つ付いてるの…

ケラさんのインタビューも、ブロッホさんの手記は出版されてますよと。

”そういう体ですよ”って前提のフェイクインタビューが載っていて、お書きになっている徳永京子さんも含めみんなグルになっているという笑。

もうそれだけでめちゃくちゃに面白かったです。すごく愛に満ちている。

 

誰かが何かについて真摯に考えたり思ったりしていることを、聞かせていただいたり見せていただくというのは、

本当に大好きだし贅沢な行為だと思っているので…

それだけに当のご本人は出版すらされたくなかったのに、一体どんな心中でいるのだろうかと気になってしまいました笑。

 

圧倒的ヒロインとしてのカーヤ

本当にそう思った。

ケラさんのお芝居がすごく好きな理由の一つとして、女性の描かれ方が秀逸すぎるという点があるんですけど、今回もそうでした。

他にも私の好きな坂元裕二さんとか太宰治とか、皆さんいつのまに我々女性陣の心の中ににゅるっと入ってたのかな…?ってめちゃくちゃ思ってる…

 

カーヤちゃん、はっきり言ってめちゃくちゃ強いんですよ。

序盤の方で既に

「この人絶対死なないし、この混沌とした世界を生き抜くだろうな」

って根拠はないんだけど、どこかで強く感じさせる。

演じている多部未華子さんがすごく上手で、素敵で可憐なのに芯の強いところを共存させてらっしゃるんだとは思うんですけど。

 

その強さを感じたシーンが2つ。

まず、バルナバス大尉とクラム中尉の処刑のシーン。

戦時中だから、生命の危機だから、何としても生き抜こうとするよね…というシチュエーションこそあれど、あそこで毅然と処刑を命じてしまうところ。

 

もう1つは、マグダレーナの屋敷でのシーン。

マグダレーナさんはラスボス感満載だし、そこをまさかの平然と乗っ取るグレーテさんは相当やばいしマジで強い*3んですけど、

全然面識のない人に対して、「殺してしまえばいい」とか「火をつけちゃえ」とか

結構すんなりカーヤも状況を受け入れて言ってるところ。

 

グレーテさんが毒消しのお茶を差し出しながら、「女はこういう時決断して飲むものだ」みたいにおっしゃってましたけど、

そんな台詞をお書きになってしまうケラさん凄いなーと素直に思ってしまったし、

実際にカーヤは悪夢みたいな世界の中でバンバン決断して、ガンガン突き進んでいく。
根拠も何もないことでも、おそらく自分の中の野生や第六感のようなもので、選べてしまうし、その結果生き抜けてしまう。

理屈で語り切れないのですが、カーヤがヒロインに据えられている理由がすごく納得できてしまいました。

 

虚構の中の視点としてのカーヤ

そんな強いヒロインなはずのカーヤが、序盤の方で、
「私の知っていることは少ないけれど、知っている少しのことを頼って生きるしかない」

というようなことを話していたのが印象的でした。

これってごくごく当たり前のことなんですけど、みんな等しく生きていく中でそうなってるんですよね。

 

彼女は自分がとある物語の主人公だなんて知らないで自分の人生を生きていて、

おそらく狭い世界の中で生きてきて、自分は世間知らずなのだと思っているんだと思う。

でも、虚構の中の人間も、現実世界の人間も、あなたも、わたしも、みな等しくそう生きるしかない。

自分が見て聞いて考えて感じたことしか、自分の知覚できる世界にはなりえない。

 

さらに彼女の場合は、こんな悪夢から逃げたいなと思ったときに、

冒頭の列車の中のシーンのようにガラスを割ってその悪夢を止められるけれど、

哀しい哉、結局彼女の人生は物語そのものである以上、理不尽で不条理なことに溢れた物語を絶対に生きなければならない

そして、彼女の視点はカフカの視点そのものでもあって、

本当は自分の意志で選び取り創ってゆくことのできるものではないのです。*4

 

ある創作の中の世界を描く作品は、その構造がメタフィクションとして機能していく中で、

普段私たちがあまり気にしないような、その創作の中の人物の視点について、深く考えさせる機会を与えてくれます。

私はそういった構造を取った作品がすごく好きで大学で学んでいたこともありますが、

本作もそういった視点でカーヤを見てしまって、自然とその混沌とした世界にすとんと入り込める一助になっていたように感じました。

 

”乗ってはいけない列車”のゆくえ 

さらに、先ほどのカーヤの台詞は最後の結末にも響いてくるように感じました。

即ち、”乗ってはいけない列車”と”乗るべき列車”を見極めることできるのか

ということです。

そこに辿り着くまで、怒涛のように複数の世界が解き明かされていくので、正直2幕が一瞬で終わってしまうくらいの体感時間で、

そこからのあのラストシーンがやはり圧巻だったから、今こうして忘れたくなくて書き留めているくらい印象に残りました。

登場人物たちが階段を使って様々なものを見立てて表現していくんですけど、

彼らが階段を下がっていくシーンこそ多けれど、駆け上がっていくシーンは最後以外は多分なかったように思うんです。

 

ガザがカーヤの手を掻き分けていく喪服のような人並みと、鳴り止まない大きな演説の声が誰のものかに気づく時、

そして刹那こちらを振り返る2人のシルエットが浮かぶ時、

あまりにその不気味さ不穏さと、美しさと、切なさが一気にこみあげてくるような感覚でした。

 

私たちは決してその列車が正しいものなのかどうか、一生知ることはないまま日々選択を迫られて生きるしかないのだと思います。

彼らもその時一寸その列車を降りてみたとして、少しだけ近い将来のことは変わったりするのかもしれない。

それでも、もっと大きな抗うことのできぬもの…例えば歴史であったり、政治であったり、国家であったり、世論であったり、偏見であったり…

時代によって名前や形を変えてゆくその大きなうねりの中に人間は巻き込まれざるを得ないのではないでしょうか。

 

私はまだ読んだことがないし知らない世界なんですが、カフカの書いたものは不思議で不条理なものばかりなんですよね。

この3時間半の中にも、全て説明のつくことだけではなくて、理解の追い付かないこともごく普通にたくさん出てきました。

しかし、そのことが全く気持ち悪いとは思いませんでした。

むしろ、先ほど挙げた”列車の選択”ができるのかということ、

それこそが最も受け入れがたい”不条理”ではないかと思いました。

カフカの書いた世界の中よりも、ケラさんが創り出していた世界よりも、この世界の方がよっぽど不条理で納得できないことばかりだよ、と。

 

列車というモチーフ

本作は冒頭もラストシーンも、途中でも何回も列車のシーンが出てきます。

なんで列車なのか、というのはたぶん観劇された方は割と納得しやすい点かと思うのですが、

ブロッホさんと親友*5が迷い込んだ1923年の公園で、

バック・トゥ・ザ・フューチャー』の話してるとこでピーンとくるものがありました。

これは車じゃダメなんだよなぁと。

 

車はね、楽だよね。行き先自分で選べるし運転できる。

列車は行き先決まってるし、運転もちろんできないし、不特定多数の人が乗っている。

道中で人々は降りたり乗ったりする。

同じ容れ物、空間の中に、様々な人生が交錯するし、そのルートを選ぶことはできず、道程をひたすらなぞるだけの旅。

選べそうで選べない彼らや私たちの運命を、時には遠くから喜劇として、時には近くから喜劇として、眺めるには最高のシチュエーションなんだと今回特に思いました。

 

それから、照明で列車を表すのが素晴らしいなと思いました。

ガタンゴトン揺れてるなーって役者さんたちもそういう芝居をしてたりするんだけど、窓が流れゆくその光と影だけで表すシーンが何度か出てくるんですよね。

特に、列車そのもののシーンじゃないところ。

ブロッホさん達が公園でユーリエちゃんに人形渡しちゃったりとか、

1923年のサナトリウムカフカさんに会っちゃったりとか。

要は、在るべきだった歴史を変えてしまった瞬間に、列車が通り過ぎてゆくんだと思います。目には見えないんだけど。

私は今回たまたま2回観劇することになって、その2回目で気づいてすごくハッとしました。

 

『修道女たち』とのちょっとした比較

本作を観ていてぼんやり思い出したのが、昨年のケラさんの大傑作『修道女たち』です。

その劇中にも、列車は重要なモチーフとしてラストシーンにのみ現れていました。

本多劇場の本気というか、あんなことできるんだってめちゃくちゃびっくりした魂の列車…

あのシーンも本当に最高に好きなんですけど、なぜかというと、

主人公のオーネジーという女の子が特別な力を持っていて、彼女は危機的状況でも死ぬことすら避けられるような力があるのに、

最後に自分から列車に乗ることを選ぶんですよ。もうその行き先は解っているのに。

 

大雑把なネタバレで観劇された方しかわからないと思うし申し訳ないんですけど、要はたぶん今回の列車の意味合いと全く逆なんですよね。

カーヤはじめ我々大多数の人間は”選ぶ”という行為はできても、その行き先はわからないし、なんだか運命には抗えないようだし、本当の意味で”選んでいる”とは言えないのかもしれない。

 

それで、『修道女たち』に出てくるシスターたちも、自分から”選んで”葡萄酒を口にして、その結果”魂の列車”に乗ることになりますが、

その根拠は”信仰”というまた別次元のものなので、たぶん同じ土俵で語るべきことではない。

オーネジーちゃんはもっと特殊で、彼女は普通の人間じゃないので、私たちにはできないことができちゃう。

それが”行き先のわかる列車に自らの意志で乗ること”なんです。

 

本当に『修道女たち』すごく好きな作品でDVD化を期待して待ってるくらいなので、これについてもきちんと考えてまた観たいなってずっと思ってるんですけど、

1年後に全然違うテイストの作品で同じモチーフで違う切り口のことが立ち現れるのがすごく面白すぎて、興味深く拝見しましたというはなしです。

 

おわりに

「ある地点からは、もはや立ち帰ることはできない。その地点まで到達しなければならぬ」

本作の冒頭に出てくるこの一言が、なんだか違って聞こえてきませんか。 

列車はずっと同じ方向を目指して走ります。

反対方向や違う方向に行きたければ、自らその列車を”降りる”という選択をしなければならない。

その選択も本当にできているのか、未来は変えられるのか、誰もわからない。

予め決められた終着駅というある地点に宿った運命に吸い寄せられるように…

…ということなんだと思ってなんとか納得して、

今日も我々は超不条理な世界を生きなければならないのかなと思ったりしています。

 

言わずもがなですが、生演奏、映像演出、なめらかな振り付けと転換、何役やっても違和感のない役者さん、ぜんぶぜんぶ素晴らしい総合芸術でした…

今後も全作品拝見させていただきます!

 

*1:カフカの名言・言葉(英語&日本語) | 名言+Quotes

 観劇後に調べたら、カフカってすごく名言が多いんですね。

あと最近観た『マチネの終わりに』で主人公たちが共有している人生観みたいなものと奇しくも通ずるところがあるような。現在という最新の”地点”から過去を振り返るスタンス的な。

*2:本当に”凄まじい”を通し越して”ヤバイ”のに1800円という信じられない価格設定なので絶対に購入されたほうがいいです。というかケラさんの舞台毎回チケット代もパンフレットも破格すぎるので心配になるもっと出させてください…

*3:あのですね…このシーン個人的にめちゃくちゃ直球過ぎました…

ターコさんとたまきさんをあの設定ですかそうですか…

宇野亜喜良さんの世界からそのまま出てきましたみたいな完璧なビジュアルだし…

薬を盛って夜な夜な可愛い女の子によろしくないことをしているというか、この二人なら合法では???と思ってしまうくらいぴったりでした

「飽きちゃった」からずらかるとか、「悪いことしちゃったら祈っとけばいい」みたいなグレーテさんあっけらかんとした悪女過ぎてマグダレーナさん乗っ取られるの納得だよ最高だ…

双眼鏡持ってたんですけどあまりの動揺で落としそうになるくらい耽美な世界だった(膝にかけていた上着は実際落とした)

*4:パンフレットの緒川さんのインタビューの中で、このカーヤの不安や恐怖こそこの物語たらしめる点に関して物凄くわかりやすく言及されていて、後ですごく納得できました。

各出演者に「あなたにとっての『フェイク』」という質問が投げかけられているのですが、その回答も緒川さんがすごく視点も言葉選びも素敵だった…本当にだいすきです。

*5:あんなに面白くて劇場中の空気と笑いを掻っ攫った存在だというのに役の名前が”男2”だなんて信じられます?大倉さん毎度最高です…職人芸犬山さんと大倉さんはほんとにすごいですプロです…

『九月の恋と出会うまで』 3月2日舞台挨拶初回レポ

初回に行ってまいりました〜
感想と舞台挨拶の内容を織り交ぜて書いてます。
作品を真面目に観た感想と、ただのイセクラとしてのぼやきの差が激しいので、その点ご容赦くださいませ…


・今回チケ運やばくてですね…2列目通路側でした…本当びっくりした…御察しの通りすごかった。後で書くけど。
ちなみに昨年から高橋一生さん関連のチケット取るためにチケットぴあのカード作って年会費課金してますが、課金するだけの価値はありましたね…


・公開日にご覧になった方が、タイムパラドックスに関してちょっと難しいみたいに仰ってたので、理解できるか不安だったけど杞憂でした。
劇中の平野さんの説明めっちゃ上手い!難解な話なのに私はスムーズに入ってきました。

 

・舞台挨拶でもこのシーンについて言及されてたんですが、元々平野の部屋の机が丸い(時計のイメージ)ので、山本監督はその周りをカメラが回って撮影する想定だったそう。
かつ、タイムパラドックスの説明が難しいのでCGなどで解説をつけようかと思ってた。
でも、長回しのシーンなので悩んでいたら一生さんから芝居に動きをつけたらどうか?と積極的に提案され、その結果平野が説明するだけでまとまった。
それから、小道具さんの仕事が細かくて、劇中で出てくる説明のボード等本当に使えるものをたくさん用意してくださってたことで、一生さんも現場でいろいろ試すことができたそうです。

 

・そういえばタイトルでるところも丸いお庭をドローンで上からぐるぐる撮ってて、タイトルの文字が丸い庭=時計の文字盤みたいでした。前の列から見上げて観てたせいかちょっと酔いそうになったけど笑。

 

・アパートの名前が「Habitation Godot」に見えて、ゴドーを待ちながらとか関係あるのかな?って思ったけど、たぶんオーナー権藤さんの名前から来てるので考えすぎかも…
でもこの物語は後半で平野と志織が信じて「待つ」っていうのは結構鍵なんじゃないかなあとは思った。

 

・権藤さん役のミッキー・カーチスさん好きなんだよな…よかった…
カルテットのすずめちゃんの勤務先の社長さんを思い出してしまった。メガネをクイクイってやるおじいさん。

 

・ミッキーさん普段はタイにお住まいだそうで、本作の撮影のためだけに帰国してくださったらしい。撮影がちょうど1年前の3月で寒かったため、寒暖差で大変だったそうです。

 

・ちなみに権藤さんが手に持ってる本のタイトルがフランス語で「マグカップ一杯分の奇跡」と書かれてるらしいんですが、原作の最初に出てくる言葉なんだそうです。
更に舞台挨拶の後気になって私調べたら、未読なんですが原作では声の聞こえてくるエアコンの穴のスペースが丁度「マグカップ一杯分」外に出っ張ってるってとこからこの表現が来てるっぽい。なるほど。

 

・全体的に原作から上手く改編されてるイメージ。
原作だと一度平野が告白したりとか、志織も「シラノ」が好きって言ってたりとか結構明確になってて緩急が激しい感じのようなんですが、そういうの全部無くして最後のクライマックスまで取っておけるような流れにしてて、そこは良かったなあと。

あと平野の借金のエピソード(それ故に部屋を移れない)とか、志織のくまのぬいぐるみの話とか、全部カットして2人のラブストーリーだけ際立つようにしてる感じ。

 

・ただ、映画で私が気付けなかったんだけど、平野が新人賞獲った後志織が居た部屋に戻ってエアコンの穴から写真見つけたシーンで?ってなったんですけど、
原作では真一にシラノになってもらえるように説得する手紙を志織が隠して引っ越していくみたいで。
そこまで読んで、映画では改変されてるんだけど、結局志織も平野のこと好いていたし信じて待ってたんだなって気付いたんですよね…

 

・正直に言うと、私恋愛映画とか割と苦手なんですよ…今回もたぶん申し訳ないけど一生さん出てなかったら観てなかったし、映画自体は面白かったけど最後のオチとか結構予定調和的だなと思ったし、甘めに終わりすぎてそこまで好きではなかったんですけど笑。
でも、平野さんの一途な想いはめちゃくちゃ胸を打つし、わかりづらいけど結局は志織も平野を信じててベクトルがそちらを向いてたってじわじわわかる感じは良かったなあと思いました。

 

・あとシラノって名前聞いた時点で、絶対平野さん幸せになれないやつじゃん…だから配役が高橋一生なのか…と変に勘ぐったりした。
シラノ・ド・ベルジュラックの引用ではないのかなあ?わざわざその名前にするのに、めちゃくちゃハッピーエンドでちょっとうーん?って思ってしまった。

 

・ほんとどうでもいいんですが、平野が小説を書こうとして書けなくて、結局志織を消さないためにどうすれば良いか考えてしまうところで、確か「矛盾の消滅 完璧な再現」ってワード上の文面に書いてるんですけど、なんか椎名林檎っぽいとか思ってしまった笑。不惑の余裕。

 

・ラストシーンの海辺の撮影で、風が激しすぎてスタッフさん総出で人の壁を作って対策していて、その時の写真を見返して山本監督がうるっと来たそうで。
どんどん上空へと引いていく所とか、「ドローンがほぼ風で飛ばされてたようなもの」らしい笑。

春奈ちゃんが髪バサーってなってた一生さんを「スーパーサイヤ人みたい」って言ってて爆笑!

 

火曜サプライズとかいろんな番宣で「唇ぶっ壊れてる」発言ありましたけど、辛いもの好きの春奈ちゃんのせいでロケでいろいろ食べるハメになって「毎回唇ぶっ壊れた」って言ってて、申し訳ないがめちゃくちゃ笑った…

そしてこのままだとイセクラみんなリップクリームとか薬とか差し入れしそう笑

 

・プレスの方が、パソコンでめちゃくちゃ発言のメモ取ってらっしゃるのも、カメラ頑張って撮ってるのも、劇場の方か主催側の方が目の前の床に座ってずっと動線の安全守ってるのも、席の位置的にめちゃくちゃ見えまして。司会の方も話の振り方すごく上手くて。
俳優さんを見に来てはいるけど、こうやって舞台裏を支えてる方のプロの仕事ぶりを短い時間だけどめちゃくちゃ見られたのはすごく良かった。
スタッフの皆さんにもお疲れ様です、いい作品を届けてくださってありがとうと言いたいです。

 


◎最後本当にひどい感想です。


・グレーのダボっとしたジャケットとパンツ姿で、黒髪もっさり眼鏡でした。
どストライク作画でしたスタイリストさんヘアメイクさん天才ありがとう!

 

・舞台挨拶はじまって、お三方が客席のドアから登場されたんですけど、私が居た側と反対側の通路に行かれてしまって…握手したかったなあ…でも握手したら死んじゃうからこれくらいがいいのかも。機会をいただけただけでも幸せ!


・と思ったら、初日メイキング観るとき一列挟んでたけどほぼ目の前までいらしてびっくりだよ!!!聞いてねえよォ!!!
「これからねちょっと動画見ましょうね〜」みたいにぼそっと言ってた…
なんかいい匂いがしたって報告を見ましたが、私は匂いまでは確認できなかったでも「高橋一生は実在する」って生存確認できたから生きてるだけで御の字だよ…今日も元気でありがとう推し…

 

・私の座席、隣がプレスゾーンだったのでカメラの目線の延長で視線が一瞬だけこっちに来たわけですよ…
マジで視線合いそうで私直視できなかった…無理だった…もう半径5メートル?3メートル?わかんないけど切ってる距離…双眼鏡全く不要だったわ…

 

・あの、冷えピタ貼るシーン、やばくないですか?前髪に戸惑う感じ…!
あれ貼るときに「失礼しまーす」ってアドリブでぼそっとって言ってて、それを監督が聞こえやすくして編集で入れてるらしいです…気づかなかった…
とりあえずわかりやすくあのシーンはイセクラを殺しにかかっててよかったです…
お姫様抱っことかおでこに手を当てたりとかおかゆ作ってくれたりとか看病されたみがカンストした。

 

・劇中のしんどかったとこ多いので羅列
寝癖のひどい髪で出勤しちゃうとこ
後頭部のライン
メニューで隠しながら特大いちごパッフェたべる30代独身男性
たまに早口でまくし立てる様子が軽井沢の雪深い森から見てる某男性が見え隠れする平野さんというか中の人
プレゼントきっとめちゃくちゃ迷いながらお店ぐるぐるして選んでる様子が浮かぶ感じ
貴女のために嘘をついて自分で傷ついてるのが察せられる表情
殻を破れない情けなさと勇気を出そうとする姿と自信をつけた様子の演じ分け
全部良かった。

 

・かなり好きだったのは夕日に照らされる平野さんというか一生さんの横顔綺麗すぎてビビるし、もさもさの髪の下のうなじめちゃくちゃ綺麗でビビった。静かに心臓止めてくる…

 

・私が高橋一生さんを好きな理由の1つである、言葉のセンスやこのような場でも即興で上手く返せる会話のセンスが目の前で拝見拝聴できて本当に嬉しかった…
何を答えるか思案する姿も、言葉を選びながら誠実に応える姿も、その一部始終を全部目にできたから…やっぱりこの人を好きだなあ好きになって良かったなあとめっちゃ思った…ありがとうございました…

 

・とにかくあの至近距離で同じ空気を吸ってたのがやばいので今すぐ息を止めたいです。死ぬ。もう死んでいる。

 

・我々イセクラへと大サービスでおててを無邪気に振る男児感と、写真撮りやすいように立ち位置気にして調整したり舞台で春奈ちゃんを先に通すスマートな紳士さと、そのほっそいおててのえっちさが矛盾してビックバン!!!って感じでした。


どうやら語彙力はどこかに葬られたようです。

 

また機会をいただけたらお目にかかれたらうれしいですほんと。
でも元気にお仕事楽しんでくださってたらそれでいいので、わたしたちも楽しく推せるように生きようね!と思いました。以上!

『いだてん 東京オリムピック噺』第1話を観て

アーッ2019年が楽しい予感しかない!!!

大河ドラマが!面白すぎる!!クドカン大好きー!!!

 

というわけで2017年の『おんな城主直虎』以来また大河ドラマ沼という非常にヤバい沼にズブズブになりそうな年明けです、あけましておめでとうございます皆さん如何お過ごしですか。

 

2017年末の『監獄のお姫さま』以来の地上連ドラ(合間の『勉強させていただきます』はWOWOW入ってるのにまだ観てないし、本多劇場でのロミジュリはチケット取り逃がしたのだった…)にして大河ドラマなんて!めっちゃ楽しみにしてたに決まってんじゃん!!!

 

というわけで感想がTwitterに収まらなそうだったから軽率にこっちに書いてみました。

 

○『あまちゃん』の残り香を探して

スタッフ陣が集結してるのは周知のことかと思いますが、私が最もそれを感じたのは"テロップの入り方"でした。

初回にして膨大な数の登場人物が出てくる度に名前が出でくる。なんか独特なフォントで。

特に嘉納治五郎さんがオリンピック招致に動き出し決意を固めたところで肩書きがスススッと増えるところとか、ジミーなところなんだけどみぞみぞしました←

 

 

あと特に音楽の大友良英さん!

あまちゃん』とか『トットてれび』とか『ウルトラミラクルラブストーリー』とか、

独特の余韻を残していく作品の劇伴は必ず大友さんが作曲されている…

ちょっと話逸れますが、個人的に超絶おすすめしたいのが、NHKの土曜ドラマ枠で放送されていた『ロング・グッドバイ』なんですけど、これ全然ご覧になった方聞かないんだけど…

www9.nhk.or.jp

 

丁度1964年の東京オリンピックに繋がっていく戦後の日本に移し替えているので、『いだてん』と比較しながら観たらめちゃくちゃ面白いと思う。

美術や衣装、せりふ回し、映像の質感…色調の抑えられた世界が独特で堪らない。

アルトマンの映画より断然こっちが私は好きです。

 

音楽はめちゃくちゃイカしてて、ジャズとか歌謡曲の要素を感じます。

OPがもう死ぬほど格好良くて、サントラ買いました。

劇中のキャバレーで歌われる歌曲も好きだった。未だに結構聴いている。

ちなみに脚本は『カーネーション』の渡辺あやさん。そりゃ名作でしょ…

土曜ドラマ「ロング・グッドバイ」|ドラマのみどころ

↑ぜひこのページの渡辺さんの言葉を全国民に読んでいただきたい…

もう言葉が出ないくらいに全身を感情が駆け巡るような、なんて名文なのだろうと。

こんな言葉を一生かかっても私は紡げないだろうと思います。

 

 

○タイトルバック

大友さん続きになりますが、今回のメインテーマが大友さんっぽさと大河ドラマに相応しいスケール感がうまーく合わさってる感じで、気持ちの昂りと共に物語に入る事が出来ました。

もうこんな緻密なものを出されてしまっては、私が書くことなんてないのだけど。

 

ど素人が聴いてて思ったのは、最初のトランペットのファンファーレから度肝を抜かれたというか、

最近まで直虎沼にいたのでトランペットが鳴る=テッテレ―!*1大河ドラマがはじまる=紆余曲折長くて重い歴史ドラマ

みたいなイメージが出来上がってしまっていたけど、

今回はすごく軽やかで、それこそレースが始まる時の音だよねこれ。

そのあとに続くギターや拍子木、人の掛け声までしてくる。まるで人の営みのある場所、大都会東京のど真ん中の喧騒と一生に一度の祭典への熱狂へと呑まれていくような。

 

これから何が起きるのだ…我はもう人が死ぬのは嫌じゃ…じゃなくて、

何が起きるかわからない…だからこそちゃんと目撃して!はじまるよ!みたいな、

前向きで明るいイメージに一瞬で繋がっていくのがすごく好きです。*2

 

 

映像面で言うと、これってリオの閉会式の時に、途中で流された映像に似てません?

www.youtube.com

東京の街並みや建造物とアスリートたちの技が重なる様がそのまんまというか。

アスリートたちの姿だけが集結したビジュアル(4:14あたり)は、

1964年のオリンピックの時のポスタービジュアルを元にしていると聞いたことがあるんですが、

当時の映像とか市川崑監督の記録映画とか私観てないんですが、今回の大河の映像含め全体的にそのあたりが元ネタなんだろうなぁとは思う。

 

あとは、東京の街並みのイラストと写真や、競技の様子と日常の動作が重ねられたりとか、

1912年も(おそらく1940年も)1964年も2020年も、選手も観客も日本人も外国人も、

そういった境目や差異ではなく「重なる=同じもしくは似ている、集う」というところに目を向けようって、

複数のポジティブな意味合いを感ずる事が出来る映像で、とてもワクワクしました。

新旧其々の、その”東京”の街を、金栗四三が駆け抜けていくという終わり方もいい。

 

あと‪近現代の大河ってすごいですね、映像が残ってるの…!!!

タイトルバックもですが、劇中も、本編後のミニコーナーも、

当時の街中の様子とか、動いてるご本人とか平気でバンバン映ってて斬新でした。

 

 

○オリンピックの光と影

個人的に「平和=Paix」のくだりすごく面白かった。

ジゴローさんがペー!ペー!とかはしゃいでるのは多分史実じゃない笑。

先述のテロップ、きちんとここで入らないと私達も何を言ってるのかわからないので大事。

でも、大隈重信に「子どもたちのはじけるような笑顔は本来平和のためにあるはず」‬と漏らしたジゴローさんの想いは、まさにオリンピズムそのものに繋がるし、

その一方で杉本哲太さん演じる永井道明さんが、「体も心も未熟な若者に一国の命運を託するという意識‬」に対して批判もしていて、ただオリンピックサイコー!みたいな流れじゃなく、

なんで参加するの?誰のため?何のため?

スポーツなんでやるの?楽しいの?楽しくないの?‬

って根本的な問いをきちんと投げかけていて、流石大河ドラマだなぁと。 

 

‪そもそも、ジゴローさん以外の高等師範学校の教師陣との対立を見るとわかりやすいんですが、

「教育としての"体育"」と「競技としての "スポーツ"」に

こんなにも厚い壁があった時代だったんだってことを思い知ったんですよね。
現代の我々には観戦するとか自分も楽しむとか娯楽としてのスポーツ‪の感覚が染みついているけれど、

それは僅か一世紀ばかりの、きわめて近代的な感覚・思想にすぎないということ。

諸外国との戦争に勝ちまくり、富国強兵が第一みたいな時代じゃまぁ手っ取り早く戦力ほしいし鍛え上げたいよなぁと…

当たり前なはずだけれど、個人的に今回結構ショッキングなことでした。

 

そんな中、ジゴローさんに振り回されながらも、こっそりと優勝カップを特注してしまっていた可児さんに静かに心が震えた…

ああやって、歴史の第一線のちょっと後ろで奮闘したり想いを貫いていたりしていた人が、いつの時代もどの国にもいたんだったこと、一視聴者として忘れたくないですね。

 

 

○とにもかくにもT!N!G!
まさか大河のナレーションで「‪うざくてチャラい輩‬」なんて耳にするとは思いませんでしたよ。

天狗倶楽部 - Wikipedia

しかもちゃんとWikipediaまで存在してビビったんだけど…史実…すげえ…

ほんとマジで途中までクドカンの脚色すごいとか思ってたことを心からおわびしたいです、はい。

こっそり「T!N!G!(ドヤ顔)」ってしてた杉咲花ちゃんの女中さんのショットを入れて来る時点で最高過ぎてだいすきなんですけど…もう絶対一年間観るって…

 

個人的に母校の大先輩に当たる‪吉岡信敬さんのビジュアルが凄すぎてびっくりした(っていうか真之介くんのキャスティングやばい)し、とにかくバンカラ!!!って感じとかすごくいい…そもそも大隈重信出て来るしこんなにフィーチャーされるとは…

こっそり予選会に出て「早せ田」ってゼッケンに書いてた清さん、ぶっちぎりで今回のMVPですね!!!笑いすぎて腹が痛い!‬

 

○その他余談
‪・森山未來さんの長髪で着物がはだけててだらしない姿がNHKで拝めるとかちょっと夢?初夢?と思ったし、清さんが峯田さんとか途中まで全然気付けなかったくらいナチュラルだったし新境地すぎるし、ミューズ橋本愛ちゃんの小梅ちゃんかわいすぎて私がお金を出して遊んでもらいたいし、明治の浅草十二階下めちゃんこ夢がありすぎでは???タイムスリップしてえ…

・しかし、最もかわいかったのはまさかの嘉納治五郎というか役所さんだった…ペー!ペー!‬

・昨年確か浅草の私有地掘ってたら浅草十二階の基礎部分の本物の煉瓦が出てきて所在地特定できた上に、居合わせた人にふつうに煉瓦配ってたっていうロマンあふれるニュースを聞いたりとか、私の好きな『夢見るように眠りたい』って映画の重要なシーンで出てきたりとか、何かと浅草十二階こと凌雲閣が気になりすぎるんですけど、あのCG再現に至った資料とか普通に知りたいんですけど。国会図書館とか行けばあるんでしょうか。
・‪あと近現代大河だとロケ地も本物あったりするから、聖地巡礼が捗りますね…素敵な近代建築沢山出てきたね…楽しみ…

 

 

次回以降書くかはわかりません。

でも一年間楽しく見届けたいと思います!

*1:よくわからない人はオープニングを観てみるか、わからなければ井戸の底で這いつくばってる直虎クラスタに聞けば一発です

*2:ちなみに別に歴代メインテーマが重苦しくて嫌いなわけではないです!

直虎はもちろん、龍馬伝とか天地人とか八重の桜とか好きです…

未完成の回顧 2018

※間に合わなかったので未完成です…リストアップはしたけど、コメントが全然書けなかったのでお正月に再度更新するので取り急ぎ。

 

昨年思いつきで始めたこの"雑なまとめ"が結構やってみたら面白かったので、今年もほんとにヤケクソでパーっと羅列しました。

今年はその都度感想をきちっとまとめていくようにしたのが良かったです。何事も継続は力ナリ。

所々手前味噌ですが引用してますので、良い作品・良い沼があればぜひ貴方への布教になればと思います〜いい推し沼気分〜

 

(♡マークは特に好きな作品につけてます)

 

 

☆美術

パリグラフィック展 @三菱一号館美術館

♡装飾は流転する -Decoration never dies anyway- @東京都庭園美術館

文化庁メディア芸術祭 @国立新美術館

ヌード展 @横浜美術館

夢二繚乱 @東京ステーションギャラリー

エルメス「彼女と。」 @国立新美術館

ルーヴル美術館展 @国立新美術館

ショーメ展 @三菱一号館美術館

藤田嗣治展 @東京都美術館

マジック・ランタン展 @東京都写真美術館

マルセル・デュシャンと日本美術 @東京国立博物館

 

・東京に20年以上住んでいるのに、今年初めて東京都庭園美術館行ったんですけどなにあれ最高じゃない…

重文指定のアール・デコ建築はもちろんなんだけど、企画展の視点というかテーマも独創的でめちゃくちゃ好き。今まで何で行かなかったんだろう…

好きすぎて庭園美術館=旧朝香宮邸の建築の簡単な解説本みたいなのを買って読んでたんですけど、もっと専門的なちゃんとしたのが分厚い冊子で出てるのを知ってるんですよ…それを早く買って読めるようになりたいです。

 

そして、とにかく今回の企画展のセンスとか、サブタイトルとか、もうめっちゃ好みだったしキレキレで素晴らしかったです…

 

藤田嗣治が元々すごく好きで、箱根のポーラ美術館とか収蔵作品が多く度々足を運んでたくらい好きなので、今年のレトロスペクティブ嬉しかったー!

2年前に府中市美術館でやってたフジタ展もめちゃくちゃすごいボリュームで圧巻でしたが、今回は多分もっと凄かった。

よくねことか子供の絵とか、乳白色の裸婦画とか、戦中の作戦記録画とか、いろいろ有名だと思うんですけど、合間でほんと日本とパリ以外の世界もかなり飛び回ってるし、無名時代の絵とか普通にすごくうまい絵って感じだし、とにかく生涯ずっーと全然違う作風の作品を残してるんですよね。もうバラッバラすぎて署名を見なかったら私わかんない絵も沢山あります。こんなに多種多彩な作品を残し続けた人って他には知らないです。

 

必見! 没後50年藤田嗣治展 レオナール・フジタの画業と生涯を通覧@東京都美術館 :青木冨美子の公式blog:So-netブログ

↑図録買うつもりなかったのに、会場限定のデザインが素敵すぎてうっかり購入。

あとしりあがり寿さんのフジタ&ねこちゃんのイラストグッズが絶妙なセンスで可愛すぎて!!!公式いい仕事しすぎです…

 

 

☆ライブ

ラ・フォル・ジュルネ
のだめカンタービレの音楽会
僕らはドラマと音楽と奇跡でできている体感ライブ @豊洲PIT

 

・僕キセライブ、開演前の高橋一生AGC等のCM三連続でみんなキャーキャー言ってて推しが同じって最高って思ったし(謎にバスタブで脱いでるあのシーンで悲鳴)、当たり前だけどご本人はめちゃくちゃ素敵で、あんな楽しそうにぴょんぴょんして、SUPERBEAVERの渋谷さんと見合って歌うなんて感動でしかなかった…

合間のトークも「一輝」と「高橋一生」の両方の顔が垣間見えてこれぞ高橋一生だなあと…

とにかく終始可愛すぎて「えっもうすぐ…38さい…?マジ?無理無理無理しんど🤦‍♀️」ってなりました。ありがとう推し、今年はblank13の舞台挨拶も行けたし幸せでした、来年も現場があれば行けますように…

🐒チャットモンチー
完結展 @ギャラリーX
7/4 日本武道館
7/21・22 こなそんフェス@徳島
『いっぴき』高橋久美子サイン会

・チャットマンチーに関してはあまりに思い入れがありすぎて、完結後に何も言葉を残せないでいて、今も寂しい気持ちはとてもある。自分が世界で一番愛している音楽だと思ってるから、それが完結って未だにやっぱりよくわからない気持ちです。

https://twitter.com/honey5sherry/status/1014518167446564864

でもほんと、青春時代に相当する数年間の思い出や、人や、空の色や感情の匂い立つ香りや、そんな生々しい自分の人生の些細なことまで全部くっついてくる音楽は、チャットモンチーしかないのです。

だから、これからも、ずっとそばにいてね。

チャットモンチーだった皆さんと、支えた皆さんが、この先の人生も幸せに生きてくれることだけを私は願ってます。

https://twitter.com/honey5sherry/status/1057260660898246659

ベスト盤のコメント、結構掲載されたの嬉しかったですー!ファンとしてできる最後のこと。

 

🍎椎名林檎と彼奴等の居る真空地帯

3/2 川口総合文化センターリリア

3/23 静岡市民会館

4/20 東京国際フォーラム

5/17 NHKホール

🍎生 林檎博’18 不惑の余裕

10/20・21 静岡エコパアリーナ

11/3 大阪城ホール

11/25 さいたまスーパーアリーナ

 

・まさか二大好きな音楽家の完結&20周年が被るとは誰が思ったでしょう笑

今年は行ける現場は全部行って貯金が御察しの通りですが、後悔はしてません!

林檎さんのツアー2本×4公演ずつと沢山拝見できてよかったです…

とりあえず、ひょレコ(の方が呼び方好き)は「人生は思い通り」の時に、林檎さんがスカートをひょいと蹴り上げるその軌跡まで愛でるのがひょレコだよ!笑

フォーラムの時の「丸サin丸の内」もめっちゃ感動したんですけど、その後林檎博であんなふざけて楽しいEDになるとはね…!

特に林檎博の方は周年記念でアリーナで選曲演出神で遠征ばかりだったので思い入れが深すぎて、毎日脳内で勝手にエキスポしてるのでWOWOWと円盤のために生きてます…あとマシェリを早く音源にしてぇぇぇ!!!

とりあえずしんどすぎて毎公演書き殴ったら二万字くらいになったので、暇な人は読んで↓

http://sherry5honey7jouer.hatenablog.com/entry/2018/11/02/211217

オリパラでこの先大変そうだし、ちらほら作曲業に力入れたいから裏方行きたいみたいなことも仰ってるから、しれっと引退しないか実は不安なんですけどね、もうチャット完結したから私は林檎さんに全力投球します。

実演(ライブ)が一本の映画のようで幾らでも細部まで解釈でき、何度でも楽しめる作品は林檎さんにしか拵えられないと思うので、遠征だろうがなんだろうがするから、今後も無理のない範囲で活躍されてほしい…!

 

 

☆音楽

チャットモンチー 『誕生』

世武裕子 『Raw Scramanga』『生きてるだけで、愛。 サウンドトラック』

椎名林檎 『獣ゆく細道』『アダムとイブの林檎』

惑星アブノーマル 『私は怒りでできている』

♡けみお 『どこまでいっても渋谷は日本の東京』

東京スカパラダイスオーケストラ『俺たちの明日(feat.高橋一生)』 『明日以外すべて燃やせ feat.宮本浩次

Aimer 『Black Bird

マテリアルクラブ 『マテリアルクラブ』

♡Stella Donnelly 『Thrush Metal』

Florence + the machine 『High As Hope』

♡Alexandre  Desplat 『The Shape of Water Soundtrack』

『Call Me By Your Name Soundtrack』

 

世武裕子さん、映画音楽家として破竹の勢いですが、シンガーソングライターとして今年発表した新譜がめちゃくちゃ良すぎてずっーと聴いてる。

歌詞が日本語/英語/フランス語、サウンドもほんとに様々で、邦楽とか洋楽とか括るのが馬鹿馬鹿しくなるくらいジャンルレスなんですけど、ちゃんと軸にはどの曲も世武さんの鍵盤の音色が遠くであっても聴こえてくるので、すごく唯一無二だなあと思います。

年明けに初めてワンマン行くので楽しみー!

元々チャットのサポートをされていたことで知ったんですが、完結しちゃったからいつかあっこちゃんとの「忘れちゃいなよバド部」復活してほしいのは私だけですか。

 

・まさかSNSをベースに活躍されている方にハマるとは思わなかった…けみおくんの動画を知人に教えてもらってからめちゃくちゃ拝見してます。最高。

すっごいふざけたように見えて、めっちゃクレバーな方だと思う。知性が見え隠れする。でも口からずっーと面白いことが流れ出て凄いと思います。

私も何があってもあげみざわ〜って流せるくらいになってきた気がする笑

 

・オーストラリアのシンガーソングライター、Stella Donellyさんの歌声も、エレキ一本で歌い上がるのも、ビジュアルも、めちゃくちゃ好き。

Stella Donnelly - Mean to Me (live) - YouTube

 

 

☆映画

勝手にふるえてろ

嘘を愛する女

The Greatest Showman

Blank13

今夜、ロマンス劇場で

♡The Shape Of Water 

♡Maudie (しあわせの絵の具)/映画展@カナダ大使館

Una Mujer Fantastica (ナチュラルウーマン)

Darkest Hour (ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男)

The 15:17 to Paris 

娼年

The Post (ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書)

The Killing of a Sacred Deer (聖なる鹿殺し)

BPM

I,Tonya

♡Call Me by Your Name (君の名前で僕を呼んで)

Molly's Game

Suburbicon

名探偵コナン ゼロの執行人

ALL THAT JAZZ

Midnight in Paris

空飛ぶタイヤ

Phantom Thread

♡Wonder (ワンダー 君は太陽)

♡Brigsby Bear

Pan's Labyrinth 

Buena Vista Sociel Club: Adios

Paddington

Paddington 2

Ocean's 8

寝ても覚めても

Divanas Divas (ディヴァイン・ディーバ)

カメラを止めるな!/カメラを止めま展!@ギャラリーX

累-かさね-

Isle of Dogs (犬ヶ島)

Toivon tuolla puolen (希望のかなた)

Mon ange (エンジェル、見えない恋人)

億男

Wonder Wheel (女と男の観覧車)

Wonderstruck

The Florida Project

Lady Bird

生きてるだけで、愛

Bohemian Rhapsody 

7th Heaven (第七天国)

 

📺テレビ放送視聴↓

帝一の國

君の膵臓をたべたい

シン・ゴジラ

 

・映画館で見た作品は45本、回数は57回でしたー!

少ねえ!100本とか全然無理じゃん。学生の時にもっと浴びるほど観るべきだった。

https://eiga.com/mypage/293968/review/

レビューを書き始めました。フィルマークスとか細かく点数をつけるのが嫌で使ってません。ほんとは星評価もしたくない。

私は批評で食べてるわけじゃないから、ただの映画好きで、どうして好きなのかなとかどんな解釈が秘められてるのかなとか、そういうのを考えて言葉にしたいだけなので。

 

 

・今年のベストワンはダントツで、『The Shape Of Water』でした。公開日3/1に観てから心を奪われてしまった。

あの青緑の世界とノスタルジックでこの世のどこでもないようで今の世の中のようでもある世界、古き良きものへの愛情と懐古を滲ませる美術や音楽、マイノリティへの眼差し、何よりデルトロ監督節というか「どんな結末だろうが当の本人には幸せな幕引きである」という閉じ方が堪らなかった…何度も泣いた。

エンドロールを観ている時に、本当にいい映画体験をしたなって思うんです。イライザをはじめとしたキャラクターたちの言葉や仕草、美しい映像と音楽、全部をどうしてもスクリーンで観たくて、一瞬が惜しくて、映画館に通いつめた結果12回観ました…

 

・ちなみに、そのおかげで映画館ごとの作品傾向とか、シネコン上映終わってからは都内名画座ドサ回りって感じでいろいろ知ることができました。

一番面白かったのは、劇中の小道具から半魚人の彼まで等身大で再現、スタッフが全員イライザのコスプレされてるっていう目黒シネマさん。マジ狂気。大好き。

私もイライザのコスプレのためにうっかりオカダヤで布を買ってエプロン縫い掛けました。完成しなかったけど。私服でコスプレして映画館行ったけど。

 

・デルトロ監督の作品も好きだし、主演のサリー・ホーキンスさんがめちゃくちゃ好きになってしまって観た『しあわせの絵の具』もめちゃくちゃ良かった。

2作品ともカナダで撮ってるので、海外に聖地巡礼の照準を定め始めました…

そして彼女がいつか来日した時にどこかでお目にかかりたくて、英語を勉強し直してます笑。

https://twitter.com/honey5sherry/status/970538573228228608

 

・邦画ベストは『今夜、ロマンス劇場で

元々大学の卒業論文ウディ・アレンカイロの紫のバラ』、岡田惠和さん脚本の『泣くな、はらちゃん』等、特殊な入れ子構造の作品について執筆した程こういった作品はもう心の琴線に触れまくりで大好きなので堪らなかったです…

上の2作に比べて、結末が超現実的というか、フィクションの存在意義を最大限に肯定するような終わり方で震えました…大切なものや人が現実世界に属するかなんてどうでもいいんですよ、その人が何を大切にして何を選ぶかだから。そういった意味でめちゃくちゃ傑作すぎたのに一回しか観られなかったから、どのか名画座でかけてください…

 

 

☆演劇

黒蜥蜴 @日生劇場

♡百年の秘密 @本多劇場

♡Photograph51 @芸劇

メリーポピンズ @シアターオーブ

1989 @新国立劇場

市ヶ尾の坂 @本多劇場

睾丸 @芸劇

大人のけんかが終わるまで @シアタークリエ

宝塚BOYS @芸劇

ジャージー・ボーイズ @シアタークリエ

ナイロン100℃ 25周年イベント @新宿ロフトプラスワン

♡ 修道女たち @本多劇場

豊饒の海 @紀伊國屋サザンシアター

贋作 桜の森の満開の下 @芸劇

INU-KERA Vol.63 @新宿ロフトプラスワン

メタルマクベスdisk3 @ステージアラウンド東京

 

・ベストは『修道女たち』

またもや大傑作を目撃してしまった…想いが溢れすぎて呆然としながらラストシーンを観て、結局感想も残せてない。

戯曲を買ったのでゆっくり反芻したいんですけど、「魂の列車」に乗ることでやっと本心のまま大切な人を招き入れられたシスター・ニンニの「貴方には渡さないわ」と言わんばかりの表情と、自ら乗ることを「選んだ」オーネジーの関係性が最高すぎてやっぱりど性癖だった…ってか本多劇場ってあんな大掛かりなことできるんですね…

緒川たまきさん、鈴木杏さんはもちろん、細やかな職人芸みたいな芝居をしれっとなさる松永玲子さんはとんでもない女優さんだと震えました。

 

・というわけで、ナイロン100℃が大好きなので、今年の劇団公演2本と25周年記念イベント、ケラさんのお仕事ほぼ全て追えました。全部すごく良かった。

『百年の秘密』のパンフでこれまた大好きな坂元裕二さんとの対談載ってて、その内容がまた素晴らしくて。一生大切にしたいような言葉が載っていて感激した。

お二人の作風は違えど、根底にあるメッセージはとても似ていると思う。だから私は愛してやまないのだと思います。

 

 

☆テレビドラマ

黒井戸殺し

海月姫

anone

♡隣の家族は青く見える

♡アンナチュラ

あなたには帰る家がある

♡コンフィデンスマンJP

モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-

♡崖っぷちホテル!

おっさんずラブ

義母と娘のブルース

チア☆ダン

♡dele

♡僕らは奇跡でできている

獣になれない私たち

昭和元禄落語心中

♡大恋愛〜僕を忘れる君と

今日から俺は!!

このマンガがすごい!

まんぷく

 

坂元裕二作品はまちがいないのだ…

 

・今年のベストワンはdeleです。

 

 

☆旅行・遠征

2月→名古屋

3月→伊勢志摩、静岡

7月→京都、大阪、徳島

9月→新潟

10月→静岡

11月→大阪

遠征しまくりました。来年は控えられるのか…?

【ネタバレ】林檎博'18 不惑の余裕 静岡初日&2日目&大阪2日目&埼玉3日目不惑生誕祭

【ネタバレだよ!!!】

 

ふせったーで書くか迷ったけど、分量が多くなりそうだったのでこちらに書いてますが、ネタバレしかしてないのでご注意!!!

まあ全公演終わったから大丈夫か!どんどんネタバレ祭りするぞ〜

 

【注意】

・個人的にダンサーさん好きなので分量多目です。

・ただの語彙力を失ったファンの心中がダダ漏れです。

・片手くらいの班歴なので、新参者です。以前のライブや楽曲の情報が間違っていたらご指摘ください。

 

↓ ↓ ↓

 

今年はひょレコこと真空地帯からの林檎博と好事家の皆さんハードスケジュールな1年かと思われますが、

私もひょレコ×4公演(川口、静岡、フォーラム、NHK)→間にチャットモンチーの完結があり武道館と徳島2days→秋から林檎博×4公演予定

というどんだけライブにつぎ込んだか考えたくない遠征ライフを送ってます。

 

ひょレコも当初こんな行く予定ではなかったのですが、たまたま川口のチケットが前日取れてしまって初日行きましたが、ツアーの初日ってめっちゃ好きなんですよね…14林檎博、百鬼夜行も初日行ってるので近年のツアー初日はコンプリート…

誰一人としてネタバレ知らない緊張感の中で見るのが最高によかったので、林檎博も初日行きたいと思ってたので念願叶いました!

 

そして、何が何でも行きたかった林檎さんバースデーライブ…!

今回ついに着物で行きました…お洒落な愛好家の皆さんに負けないように着付けもっと練習しなければいけませんが、ひとまず第一目標クリア!


そして、読んでいけば分かりますが、「御誕生日特需」と言う名のスペシャルてんこ盛り!!!
トッピングが濃すぎるよ…ほんとに約一万でいいの?
電飾とか今回無かったのは、ゲスト代に消えたんじゃないの???って思って勝手に黒猫堂さんの経理状況心配になった…

 

セトリや詳細は神がいらっしゃるのでそちらをご覧ください

http://ukigumoch.blog.jp/archives/52586294.html

 

以下ほんとに個人的な感想↓

 

☆開演前

林檎博、14は行ってますが08はDVDで観てて、今回は以前の2回に比べると花道がなく、オケピと舞台上にバンドとダンサーのみ、後ろに巨大スクリーンなので割と簡素なイメージ。

 

静岡初日はアリーナ前から10番目くらいのめちゃ良席が当たって、肉眼でばっちりという恐ろしさでした…林檎班強し。

2日目はアリーナ中央くらいでしたが、それはそれは綺麗な手旗の海が見えて、普通のツアーじゃなくやっぱり林檎博の規模ならではの光景だなあと。

大阪2日目はスタンド後方ほぼ中央のあたりなので、全体が見渡せるし、やっぱり手旗の海ほんとキレイ〜!!!

あとはじめてオーケストラピットが見えました✨ネコさん下手側で指揮振ってたんだ💡

埼玉3日目は班枠で取れなくて、リセールで取ったら200レベルのほぼ最前センターで、
これまためちゃくちゃ観やすかったです。

埼玉は収録のカメラ入ってて、すぐ脇に全景撮影用のカメラあったし、
目の前がPA卓で、ライブ中とかチラ見してたらスクリーンの映像って
こんな風に調整して指示出して…って感じなのかとちょっと垣間見えて、
もう何度も見て楽しむにはすごく良かったし面白かったです。
ちなみに開演前目の前にふっつーに児玉さんいらした笑。
あと開演後に気付いたけどMIKIKO先生っぽい人もいらしたような?

 

☆オープニング

バキバキのエレクトロ&宇宙感。初日はなんの曲か全然わからなかった…

ダンサーさん出てきた時点でバンビちゃん!!!と思って叫ぶ。ずっとアヤバンビさん好きなんだけど、アヤさんとはもう最近は一緒にやってないみたいで残念だけど、今回ペアだったアイさん?って方も格好よかったー!

終始バンビちゃんはじめelevenplayからも4人含め6人のダンサーさんみんなめちゃくちゃカッコよくて可愛かった!!!ダンサー好きなのでガン見してたよ!

大阪ではオケピ見えた分、画面に楽器の名前表示されるとこと実際の演奏がちゃんと対応してるのが見えて感動!

 

1 本能

・静岡初日

はぁーマジかよ御本人より先にMummy-D様降臨…!!!

この時点で喉を潰しそうになるくらい叫ぶ。アポロチョコおじさん(カルテット観て)初めて生で拝見した…!

しかも2番の歌詞が林檎博仕様になってたよ…!長く短いexpo!!!

 

…とかぼけっとしてたら林檎さんも降臨!黒っぽいローブをまとって、王冠かぶってました。スクリーンの割れ目の、舞台の上方から出てくるっていう不意打ち。旗を死ぬ気で振る🎌

 

・2日目

この日ライムスター&ペトロールズがBase Ball Bearの日比谷ノンフィクションに呼ばれてるのを知ってた、

っていうかベボベ好きだから正直東京戻るか静岡にいるかどっち行こうって迷ってたくらいなんですけど。

だからそもそも今年の林檎博は浮ちゃん不在だなあってずっと思ってたので、初日お二人ともいらしたから、あっそういう形式💡って思ってびっくりしました。

というわけで本日は映像出演でした!

昨日の映像を林檎さんの隣の辺りに等身大くらいのパネルで映してて、ホログラムみたいな感じで一瞬御本人いるんじゃないか?って錯覚しそうだったわ

 

あと林檎さん出てくるときガラスケースに入ってるんですけど、ちゃんとガラス割ってたのに初めて気付いた。本能じゃん…!!!

 

・大阪2日目

今日も母上降臨であった…😭

登場の瞬間の歓声は静岡より凄かった気がする。ちゃんと復習してたのでラップ聴き取れて正解でした!

林檎さんは今日もガラスパリーンしてたけど、毎回上手く割れないのか2サビ歌いながら割ってるんだよね笑

ってかあのガラス危なくないのかすっごい心配なんですけどどうなってるんですかね。

 

 ・埼玉3日目
今日も母上降臨ありがとうございます!
ほんとトップバッターで、ご本人より先に出てフロアをあっためる的な存在ですが、
クールにキメてて大好きです。埼玉3日間はずっといらしたとのこと。

初めて本日双眼鏡を持参したので、
2番からは林檎さん登場に備えて後方見てたんですけど、
ガラスケースって下からスーッと出てくんのね!気付かなかった。
本日の主役バースデーガールさんは、今日も元気にガラスパリーン!
歌いながら、リズムに合わせながら、割ってるようにしか見えないんだわ…
でも地味にそこが好きなんだわ…

セルフパロディ?みたいなのって匙加減が難しいと思うんですよね。
百鬼夜行でナース服お召しになったのはびっくりしたけど、
たぶんその辺から林檎さんもそういうので遊んでもいいかなーみたいな
まさに余裕のようなお考えに至ったのではないかと勝手に推測してるんですが。
それにしても、GUCCI着て王冠被った女王様にガラスパリーンされたらもう圧倒的降伏です参りましたって感じだけどね!!!

 

【追記】

・音源としては『アダムとイブの林檎』のライムスター仕様なんですが、歌が始まるまでの雰囲気というかアレンジはたぶん、『蜜月抄』に入ってる下克上エクスタシーの時の音源に似てると感じました!昔のライブ全然見たことないですけど…

 

・他の方のツイートで理解したけど、2サビ前って「あの日ガラス叩き割ったナース」って言ってるんですね…!そこからの登場なのね…!はあああああ最高じゃん本能じゃん(一曲目から語彙力の喪失)

 

 

2 流行

マジで好きな曲すぎて14林檎博死ぬほど見てるし、先日この曲に振りつけて某イベントで踊ったくらい好き。(気になる人はYouTubeのどこかに…)

埼玉はその振り付け一緒にやってもらった友人を連れてったんですけど、人生初ライブだったんですって…いきなり林檎博ってヤバすぎでは???

 

14の時は林檎さんの脱いだ衣装を受け取りきれなかった浮雲さんという迷場面?があったわけですが、

今回はマジのご本家なわけで、もうほんとはちゃめちゃに格好良くて感動したしめっちゃ踊ったー!!!静岡2日目の映像でさえ感動モノだった。 

好きすぎて気付いちゃったけど、初日は林檎さんがしれっと歌詞間違えてたはず。1サビの「君のコンディクション」のとこ2番と間違えて歌ってたとおもうけど、あとはそのまま続けていました。

 

母上様ハケるとき、林檎さんとハイタッチみたいにしてるんだよね!

大阪でスクリーンにその瞬間映っててよく見えたんですけど、林檎さんちょっと嬉しそうな顔してるんだよね〜

母上様も心なしかハイテンションで、大阪!コールもあったし、アウトロめっちゃわちゃわちゃしてて楽しそうだったので、もうそれだけで大阪まで急遽遠征して良かったとも思いました。

 

あと大阪以降映像追加されてた!ラスサビ前のとこ、ピアノの鍵盤みたいな背景の映像にアイさんバンビさんの映像重ねて、両脇スクリーンに中継みたいな感じ。

MVの雰囲気出てて、個人的に最高すぎてやっぱり大阪来て良かったって開始5分で思っちゃうわ…!(2回目)

 

それからバンビちゃんの振り付けめっちゃマネしたい〜!あんなに手くるくる回らないけど!

アウトロのラップだけになるところ、林檎さんも一緒に踊ってて、肩揺らす感じの振りなんですけど、個人的にめっちゃピンポイントで好きなんですよね…結構速いから林檎さんめっちゃ頑張って踊ってるんだよ!

静岡2回見てコピーしたので、大阪では若干ノレました。埼玉では完璧でした✌️今度機会があれば愛好家の皆さんどなたか一緒にやりませんか笑。

 

↓この方の感想マジで共感しかなかったから共有しますね…こんなオープニングじゃ語彙力どっかいくわ…

@ringringringo1さんの伏せ字ツイート | fusetter(ふせったー)

 

 

3 雨傘

4 日和姫

湾岸局&ロックゾーン。ここ間髪入れず繋がってました。

雨傘の時の映像が雨みたいできれいだったな。カラフルな雨が降り注ぐイメージ。

 

大阪では途中のギターソロで名越さんが林檎さんから紹介されてて、スクリーンにも"guitar:754"って名前出てた。

↑これ上手く説明できないんですけど、静岡の時にゲスト3人が出てきた時、或いは映像出演の時、スクリーンの映像に同時進行で今回の惑星っぽい林檎のロゴと名前のクレジットが出てたんですけど、それと同じ形式のものが他の演者さんの分も大阪から出来たようで、この後も各ミュージシャン、ダンサーさんの名前が随所できちんと出されててよかった。

 

日和姫の時はリアルタイムに撮ってる映像を加工して投影。日和姫は林檎さんも旗振ってたし、いらっしゃいませ!のシャウトも✨

 

5 APPLE

始まるまえにしれっと衣装チェンジしてて、なんかもこっとした上着着てた。これもGUCCI

アイさんバンビさんもお揃い。ふたりが本物の林檎を咥えて踊ってたのがめっちゃ色っぽくて好みすぎてしんどかったです。はい。しかもバンビちゃん去り際に林檎かじってたよ🍎

大阪ではスクリーンの中継映像にちょっとエフェクトかかってて素敵だった。

衣装はとにかくうまく言えないけど見ればわかるぞ!!!

 

スクリーンにはタイトルロール、不惑の余裕のロゴやら今回の出演者一覧などが出てました。14の時のOPで垂れ幕に流されてた映像っぽいのとかもちょっと入ってたと思う。大阪から若干映像追加かな…?銀河帝国軍楽団のロゴとか出てたっけ?アイバンビさん見ててあんまり気付かず…

 

あとこの曲ピコピコした音のイメージしかなかったんですが、合間で入るストリングスの音がめちゃくちゃ綺麗で予想外に私感動しました…!

林檎さんのウィスパーヴォイスも、マイクにそっと話しかけるような歌い方も、とってもとっても素敵でした。うっとりする…

今回たぶん一番好きになった曲で、初日観てからiTunesで買って一番聴いてたから、これ絶対いつかダンスコピーしたい…

 

6 MA CHERIE

マシェリのCMでは一瞬だったけど、この曲こんなちゃんと長くて歌詞もあったんだ…?ってことでいいんですよねこれ???(シャンソンとか元ネタあるのかな?)

「鏡」がテーマで個人的に歌詞がめちゃくちゃ好きだった。

鏡よ鏡、世界で完璧に美しいのは誰?

スクリーンの映像もちゃんと鏡になってて綺麗。

 

確か「あぁ老いていくってなんて快感 持っていた選択肢を un deux trois 捨てればいい」みたいな歌詞があって、めっちゃ震えた。不惑の余裕、すさまじい…早く音源出してほしい…

 

ここで確か上着脱いでいつものスリップ姿になってたよおおお囁きながら脱ぐんだよおおおほんと色気でむせ返るから反則だろおおおってか今回は白だよスケスケだよおおお…素敵だけど心配になる笑。

 

7 積木遊び

後ろの映像が面白い。三角と四角、ちゃんと積木になってるし、テトリスになってるー!旦那さんのお仕事でしょうか。

大阪イントロでは、鳥越さんのベースソロでスクリーンにクレジット出てた〜かっこいい!!!

 

ライブの回を重ねるごとに、MVでサビのところ踊ってる振り?の通りに旗振ってる人が多くなってる気がする。

埼玉では「の、の、しーるなんぢー」のとこ、両手に鐘鳴らすハンマー持った状態で林檎さんもちょっと踊っててめちゃかわだった…

 

 

8 個人授業(フィンガー5のカバー)

9 どん底まで

明らかに雰囲気違うのでなんの曲かと思ったらカバーか!

初日終わってから聴いてたんですけど、サビで「ハハハ〜」って音上がるところ、林檎さんの声で聴くと全然本家と違うんだけど素敵だなあ。

そして神アレンジがなされてまして、つなぎ目がなくしれっとどん底までに繋がってるんですよ!気付いたらなんか知ってる〜ってなるのほんとびっくりしたし、毎回歌いながら髪を解いていくのは反則すぎるぞ…むせ返りそうな色気が…

 

 

10 神様、仏様

はいキラーチューン!!!ライブ映えハンパないってー!!!

白スリップの上に紫の羽織を直接纏うスタイル。最後羽織で身を隠しながら「地獄の淵」ならぬ「どん底」ならぬ奈落に落ちていくという粋すぎる演出〜

百鬼夜行の時と基本のアレンジは同じだと思います。ライブ版すごく好きなんだよなあああ

振付はMIKIKO先生のところは今までと同じで、アイさんバンビさんだけ独自の振り。最後の方は統一してたけど。今回は結構振りは分業っぽかったです。

ダンサーさんの衣装はシンプルなオールインワンみたいなお洋服に、グッズのスカーフを羽織る感じにアレンジしてて、踊る度に袖がふくらんでひらひらして格好よかったなー!

 

大阪から映像追加でした。KAMISAMAとHOTOKESAMAの文字をバラバラにしてデザインに落とし込むアナグラム?みたいな感じで、ネオンっぽく光ってた。「繰り返される諸行無常〜」のとこの歌詞と英詞も出てた。

流石に向井さんは来なかったね〜

 

 

11 化粧直し

ほんとに化粧直しというかお色直しタイム。インストバージョンです。さすがエキスポの楽器編成だと素晴らしい音色と豪華なアレンジ。ネコ先生ー!村田先生もかな?

ダンサーさんが今度はグッズの傘を持って練り歩きます。歩いてるだけでおっしゃれー!自分の魅せ方知ってる人ってすごい!

大阪からはひとりずつスクリーンに映し出されてクレジット出てたので、ダンサーさん推しとしてはとても嬉しかったー!みんな見てー!!!

 

そして黒猫屋の若女将こと林檎さんのお嬢様のご挨拶〜!10年前の林檎博の若旦那ことご子息ももう高校生のお兄ちゃんだって…娘さんめちゃくちゃ舌ったらずで音声だけで激カワで会場みんなほっこりです。

埼玉25日では「今日丁度40才を迎えました母の博覧会にお越しくださり…」とお誕生日仕様に。

 

たまに班内コンテンツの「日々のコヱ」で、娘さんにせがまれて水族館とか博物館に行かされてる林檎さんの話めっちゃ好きです。一体どんな子に育つのか凄い楽しみ…!

 

12 カーネーション

13 ありきたりな女

14 いろはにほへと

私的18林檎博ハイライトゾーンです。
母性を感じる林檎ゾーン…!!!

若女将ご挨拶からの、カーネーションとありきたりな女は母目線で、いろはにほへとは娘が育ってゆく目線で、っていうかいろはにほへとのMV撮影って林檎さん若女将ちゃん妊娠してた時でしょ?完璧じゃん??なにこの流れ???100億万点…!!!

 

そもそもそれぞれの曲がめちゃくちゃ好きなんですけど、そこに軸を据えてとっておきのハレの日に披露されるっていう…あっ視界が見えねえ…😭

 

衣装がこれまたとっておきの美しさで、カーネーションのようなピンク色のドレスと金髪ボブ、客席の一番後ろから見ていてもキラキラと輝きが届きそうなくらいのダイヤモンドみたいな、揺れる髪飾り。←実際スタンド後ろからもバッチリだった!

 

今回の林檎博で一番好きな衣装で、本当に異国、或いは違う惑星から来た姫君みたいだった。映像も星の砂が流れ落ちるような、静かな夜が映されていてただただ綺麗だった。

あの美しく気高い空気に満ちた瞬間を、私は一生忘れないと思った。

 

カーネーションってたぶん5年前の神山町大会以来で、私は初めてライブで聴いたし、朝ドラの『カーネーション』観ていた頃が走馬灯のように思い出されてこみ上げるものがありました…

生涯ベスト3に入る珠玉の作品ですが、糸ちゃんの人生と共に毎日寄り添っていたこの曲が本当に大好きだったから観ていたというのもあります。

 

ありきたりな女は、そもそも曲名を勝手に名前としてお借りしているくらい好きです…タイトルだけでもう最高すぎる。歌い上げる姿もすごく好き。

そもそも前の林檎博のラストでこの曲ってさ…!あんなにド派手な曲たくさんやってキャバレー林檎〜!ってなってからの最後はここに落ち着くっていう流れが最高に好きなんですけど、今回また違う文脈の中でぶち込んできてもめっちゃ活きてるし、生きてる。好きがこぼれ落ちそう。

ちなみに今回はキーを下げてました。

 

いろはにほへとは映像がめっちゃ素敵で、色の見本?カラーコードってやつ?が並べられているんですが、歌詞に合わせてちゃんと青→赤→黄と色味が変化してゆくという芸の細かさ。観て聴いて美しい。

生を受けた女の子が少女になって、さてその先は…?

 

15 歌舞伎町の女王

まだちゃんとゆるーく物語が続いてるのね…!少女はここで女になるわけだ。

後ろは林檎さんにまつわる小ネタ満載の娑婆的な映像でした。埼玉では不惑を迎えた女が、まるで娑婆の中にひとり入っていくみたいに見えてハッとした…

 

大阪では途中で確かマイクスタンドを後方にぽーんと軽く投げてた気がするんだけど、鳥越さんに当たらないか心配だった笑。埼玉ではゆるっと移動させてたからよかった笑。

 

16 人生は夢だらけ

ひょレコでラス曲だったから、一瞬もう本編が終わってしまうのではないかと不安になりましたが大丈夫でした笑。

ここまで物語がちゃんと続いてるんだよね。女になった或る人間の一生は、年月や経験を積み重ねてやっとこの曲を歌えるようになって、また下の世代の人達に届いてゆくわけでしょう。

 

ライブ映えする曲というか、「この人生は夢だらけ~!」って歌い上げてマイクを高く上げる林檎さんはめちゃくちゃ格好いいし、この場面をベストアクトだと思ってる人はたぶんいっぱい居ると思う。ひょレコでも、今回の林檎博でも、すごく素敵だった。

そして、私はついに11月25日のこの瞬間、林檎さんのライブで初めて泣いた。気付いたらほろっと涙が出ていた。

私も貴方も、この歌みたいに今生きているその一人であって、本当にこういう曲を自分より長く生きてる大人の人が歌っているのを知ると、自分も人生を頑張ろうと思える。そういうところもすごく好きだなと思って、やっぱり何度見ても感動するんですよね…

ここで言っちゃうけど、今回の林檎博4回行って毎回「生きよう」って最終的には思った。全てが圧倒的な生への肯定なんだよね。 

 

というわけでたぶんここまでが母性パートなんだと思いました。

ヒイズミさんのピアノがすごくすごく素敵。軽やかに、鮮やかに、どこまでも伸びやかに人生を彩り寿ぐような音色。

 

17 東京は夜の七時 (リオパラ、human error ver.)

2回目のお色直しタイム。ここで浮雲登場〜!!!

静岡2日目はMummy-Dさまと同じく映像でした。大阪1日目も映像だそう。

 

しかも静岡初日は丁度七時だったので、みんな手元の時計を一斉に確認したのではないかしら笑。

つまり、開始1時間きっかりでここまで来るということ。曲順は変動しないので、開演時間によって七時だったり七時じゃなかったりするわけですが…って思って確認したけど、18時開演って初日しかないじゃん!!!七時に聴けたのは一回限りのよう。めっちゃラッキー✌️

 

 後ろのスクリーンには夜の東京各所が。生まれも育ちも東京の人間としては、当たり前すぎてあんまり気にしない風景なんだけど、知ってる所が出てくるとやっぱり懐かしさを感じます。

そういえば、先日雨の日に普段乗らないバス乗ってて、これ聴きながら銀座の交叉点通った瞬間道路に反射する街並みとネオンが美しくて、本当にちょっと感動した。名曲。

 

ダンサーが途中から踊るんですけど、アイさんバンビさんがサビで手旗振ってくれるから手旗の海が揃ってめっちゃ綺麗だし楽しいです。

elevenplay組は壇上の高いところにマイクスタンドを使いながらダンス。MIKIKO先生らしい、時計の七時の針の位置とか歌詞から連想される振りが素敵。

 

このツアー始まる前はペトロールズが忙しそうだから今年は浮ちゃん不在じゃんって思ってたので、ほんとマジで初日ビビったよ?あの気怠い感じ?の歌い方好きー!

 

あと今回改めて投影されてた歌詞を見て、すごく良くできた「返詞」だと思いました。詳しくはこちらの凄まじいサイトに全て詰まってるのですが。

https://www.google.co.jp/amp/vitaminw.seesaa.net/article/442106444.html%3Famp%3D1

 

リオパラ見たときに、ほんとサラッと歌詞変えてる〜くらいにしか思わなくて、このブログ読んで全然味わおうとしてなかった昨日に恥じ入ったよ…隅々まで練られて誂えられたものは、こちらも本気で臨まなければと改めて思った曲だった。とりあえず浮ちゃん忙しい中ありがとう〜!

曲終わる瞬間にダンサーさんたちが衣装バッと脱いで、次の衣装に変わるところもとても格好いいです!

 

埼玉も全部降臨だったそうですが、3日目は「おめでとうございます~」ってしれっと出てきた。何やっても笑える。

間奏のみどりんドラムソロで確かクレジット出てたような。

 

 

18 長く短い祭

浮雲氏が舞台にいらっしゃるということはこういうことです。これを歌わなくては忘るまじおじさんが召喚できないのです…!!!

 

林檎さんは片側の肩が大きく開いた黒のレオタードみたいなスカート姿、部分的にスパンコールついててシンプルにステキな衣装に黒ぱっつんおかっぱ!

ほんとこの時御髪と御召し物の黒と、肌の透き通るような真っ白さで、お人形さんみたいだったの…ほんと個人的にすごい好きだった…しかも紅白の時みたいにめっちゃヴォーグダンスするわけですよ…声もエフェクトかかってるし、良い意味で人間じゃないみたいな感じ。完璧。

映像はもちろん花火と阿波踊りのダンサーが映り、舞台でも林檎さんとダンサーみんなで踊ってる感じ。シンクロ感が清々しい。

 

そしてスーパー浮ちゃんタイムなので、ご本人はめっちゃ自由です。舞台の端から端まで好きに動くせいで、静岡初日にうまく映像が撮れなかったようで、静岡2日目の間奏のところは映像映されてなくて笑った。だって舞台の端で座って休んでたんだもん…!笑

…と思ったら大阪も埼玉も間奏座って休んでたんだけどwwwあと大阪では舞台脇のスタンドの人めっちゃ至近距離でファンサされてて、会場内から悲鳴が聞こえた気がする…

 

あと途中で演奏してる鳥越さんに近づいてってマイク向けて「大阪は夜の七時!」「東京は夜の七時!」って歌わせてた笑。

しかも、振る時に「はい」っていきなりマイク持って行くの、ほんと雑。マジで雑w応えてくれる鳥越さんは絶対いい人だと確信した。

ヒイズミさんのピアノにもぐいぐい近づいていくんだけど、ほんと演奏陣変なおじさんに絡まれてどんな気持ちでやってんの?って思った笑。

 

あと大阪以降、アウトロではよくわかんないラップしてたんですけど、あれ聴き取れた人いるんですかね???笑。

なんか言ってんだけど、全然わかんなくてポカーンでした。浮ちゃん来てくださったのにごめんなさい。かと思うとしれっと退場しちゃうの。なんだこの圧倒的存在感!

 

 

19 旬

長く短い祭のラスト、林檎さん中心にダンサーさんが囲んで終わり、そこから旬に入って静かにダンサーさんがハケていって林檎さんだけ残って歌う感じ。ダンサーさんは歩くのも綺麗だから、静かで美しくて地味に良い演出だった。

 

それから、私好きな曲いっぱいあるけど、実は旬が一番好きなんです…!歌詞も、楽器の音も、削ぎ落として大切なものだけ残したらこうなるんだろうなと思う。

上手く言えないけど、生きていく軸に据えておきたい、確固たるものを感じる曲なんです。

しかも、ライブでは私聴いたことがなくて、確か百鬼夜行のアンコールでどこか歌ってたと思うんですけど私が行った時は当たらなくて、ずっと待ち望んでた曲だったので地味にめちゃくちゃ感動して、心で泣いてました。

もう既にお腹いっぱいになりそうなくらいの濃密さ。

 

あと埼玉でやっと気付いたけど、歌パート終わるとしれっと奈落から退場してた。

次の曲から衣装また変わっちゃうのもったいない!

 

20 恋の呪文はスキトキメキトキス

背景スクリーンに、ド派手な娑婆風の「スキトキメキトキス」のネオンが!この曲どっかで聴いたことあるんだけど思い出せない…元ネタはアニメらしいです。

反対から読むときはきちんとネオンも反対から光る芸の細かさ!箸休め的なかわいい曲です。

 

elevenplayのダンサーさんがカラフルな可愛らしい衣装で踊るんですけど、途中PPPHできるようにレクチャーしてくれますwwwまさか林檎さんのライブでヲタ芸できるなんて笑。 

始まるときにしれっと衣装変わってました。たぶん本来のショートヘアに緑と黒のコート。人生は夢だらけの時のコートに似てる?

 

21 ちちんぷいぷい

ここも音階を上げることで自然と曲が移り変わってました。ほんとしれっと全部やるからすごいよー

さっきの緑のコートを脱ぐと、中がGUCCIの花柄のワンピース!最近GUCCIのショーウィンドウに飾られてるのを見たことあるお洋服でした…めっちゃ欲しいけど幾らするんだろう…

埼玉では出だしの「そう確かに何でも持ってるこの世は~」の「そう!」のとこシャウトしてた。林檎さんもこの日はやっぱり楽しかったんだと思う。

 

先程の「スキトキメキトキス」のネオンがリンゴマークのネオンに変わり、きちんと「SHAZAM」「RINGO」のタイミングも示してくれる親切仕様!

特にリンゴー!ってやるとこ楽しいよね!これぞ林檎博感🍎

途中からアイさんバンビさんも踊るし、ラスサビ始まるときに舞台上でぱーんと紙吹雪が舞ってゴージャス✨

 

22~23 獣ゆく細道/目抜き通り

 

☆静岡、大阪

一旦照明が消え、闇の中にコツコツと足音だけが聴こえる。一体何が起きるの?と思うと…

始まった瞬間の歓声たるや…!スクリーンいっぱいに宮本さんが映し出される。

林檎博でやってくれたら嬉しいけど難しいかな〜と思ってたのでめっちゃ嬉しい…!

林檎さんパートになっても終始宮本さん映ってるんですけど、歌ってなくてもずーっと髪クシャしたり顔しかめたりしてるの笑。今思うとヤバかったねあの光景。存在感が圧倒的すぎてそっち見ちゃうし、2人の声の絡み方が物凄くて、とんでもないものを見ちゃった感じしかなかったです…

 

あと大阪1日目にもうすぐ林檎博終わる頃かなーとか思いながらたまたまMステ観てたら、来週の出演者に出ててめちゃくちゃびっくりしたんですけど。もうあれに関しては特に言わないけど笑。

 

そして、獣ゆく細道でポカーンって圧倒されたところにすかさずイントロが始まって、この2曲セットでやるのかー!対になってる楽曲とは思ってたけどこんな早くお目にかかれるのかー!とか思ってたらですよ、

なんか人影が見えるんですよ。林檎さんとは別の。

 

・静岡

えっ、嘘でしょ?なんか2人いるよ?えっえっもしかしてご本家?いや静岡まで来るかな来ないよな(静岡の人ごめんなさい)、いや何か見える、見えるぞー!!!

 

トータス松本〜!!!ご本人登場!!!

 

って事で、マジでいらっしゃいましたトータスさん。たぶん会場にいた人みんな目を疑ったと思う。

紅白で見た景色が、テレビ越しに素晴らしいエンターテイメントだとひしひしと感じた風景そこものが、目の前に広がってると本当に信じるまでに時間かかるんですよ。

 

今回は、今までのテレビ放送での共演に比べると、とびきりお2人とも楽しそうでお互いをすごく見て歌ってて。

紅白の時なんかトータスさんはガン見してるのに、林檎さんは全然目を合わさないからさーとてもこちらが緊張して見てたのにさー!あれなんだったのよー!ってくらい相思相愛で歌ってる感じしかなかった。この瞬間、たぶんエコパが世界中で一番平和で多幸感に満ち溢れてたに違いない。

そして、たぶん一番嬉しかったのは林檎さんで、曲中で「ようこそいらっしゃいました!」ってニッコニコで話してて、尚更幸せしかなかった。

 

しかも、何がすごいって初日しかいらっしゃらないのかと思ってたら、唯一ゲストで2日目もいらしたんですよ…!前述の2人スケジュール合わなかったっていうのはあるけど、それでもすごくない?トータスさん太っ腹すぎない???

 

・大阪2日目

…と思ったらここまでの4公演唯一コンプリートだそうで…どんだけ優しいのトータスさん???

今日もめちゃくちゃ嬉しそうな林檎さん。「トータスさんがいらっしゃいましたー!」とか言ってた気がする。

 

今日はトータスさんもテンション高めで、2番あたりから、(ヅカファンはわかると思うんですけど所謂)「銀橋」の部分まで歩いて出て来てくれて!ぐるっと一周して戻って来てたんですけど、

銀橋の真ん中辺りで後ろ向いて林檎さんの方見てて、たぶん林檎さん手振ってたよね?

とりあえず二人ともニッコニコしてたんですけどねえなんなのあれーーー!!!トータスさんと林檎さんが見つめあって笑ってる世界なんて、ほんと尊すぎる〜〜〜!!!

 

やっぱりこの瞬間の城ホールが世界で一番幸せに溢れてるはずだと確信したわ…同行者の方に聞いたら1日目すらやってなかったそうなんで、ほんと今日だけだったみたいでどんだけ私たち前世で徳を積んだのかな???って思いました。明日からどうしましょうね。

ちなみにスクリーンも目抜き通り仕様で、今までのライブの時のブロードウェイ風のネオンにトータスさんの名前とか入っててちょっとアップデートされてた。

 

 

☆埼玉3日目

ちちんぷいぷい終わって、えっ目抜き通り?って思ったらトータスさん居なくて、この瞬間次に何が起こるか察した…(実を言うと前日参戦組から全部聞いてたけど)

ちなみに、1日目はいらして、24と25はいらっしゃなかったとのこと。

大阪まで皆勤賞だったから、トータスさんの「Sound only」の映像めっちゃ斬新だったなぁ。むしろ両バージョン観られた私はほんとラッキーだと思う。特に大阪の絡みがハピネスしかなかったし…

ちゃんと林檎さんがトータスさんが居るつもりで、すごい寄り添って歌ってたのが個人的に好きだった。

 

そしてですよ!コツコツ足音する~くるぞくるぞ~って思ってたら

 

ミヤジ降臨~~~!!!!!ずっと待ってたよー!!!

 

「この世は無常~!!!」ってほんとに出てきた瞬間、たまアリに鳴り響いた歓声ヤバかった。揺れてた。信じられないくらいの迫力。

あの大画面にモノホンのミヤジが例のクレジットで出て来るの、格好良すぎて凄い覚えてるあの瞬間。

確か歌い終わったアウトロの辺だったかな、林檎さんからミヤジ紹介あって、「エビバデ―!」いただいた気がする。生しゅごい・・・そして曲終わる前にしれっと消えてた。

 

でもなんかMステ見ちゃってたからか、最初すげーおとなしくない?どうしたのミヤジ?体調わるいの?

とか思ってた私ほんとバカだった。

間奏から普通に通常営業だった。

なんなの?elevenplay勢が出て来るとダンサーに徹したくなるの??大丈夫一番目立ってますよ???

双眼鏡でもなんかもう追えないくらいゴロンゴロンしてるし、動きまくるからよくわかりませんでした、ってか翌朝テレビ放映観たら最後また胸元ボタン飛ばしてたんですね、Mステの時より胸元はだけてたよ笑。

林檎さんも割と今回は笑うの我慢してなくて、途中ニコニコしてて、最後は吹き出してた。あれっ今日の主役誰でしたっけ?苦行じゃんwww

 

 

【MC】

ここに来てちょっとだけお話タイム。 

・静岡初日

ようこそおいでくださいました、お名残惜しいですがあと一曲です…的な感じ。

「案外早くお目にかかれると思います…(ボソッと)当たり前だけどね」でみんな爆笑🤣

 

・静岡2日目

余裕が出て来たのか、お客さんからの「おめでとう!」って言葉に「?」って感じでとまどいつつ、「みなさんもおめでとうございます」と来て、客席みんな「???(おめでとうってそっちじゃん???)」と一瞬変な空気になったんですが、「生きてるだけで御目出たい!」とのことで、みんな拍手〜👏

 

・大阪

「貴重なお時間をいただいてありがとうございます」

「ここに来るまでに様々な手順を踏んでくださったと思っております」

みたいな感じだったので、ほんとに弾丸で東京から急遽行ってたからほんと泣きそうになった…本当に来てよかったです…😭😭😭

 

「楽しんでいただけているように感じる」とのことでしたが、実際静岡に比べても、というか関東のライブよりお客さんの掛け声が多かった気がする。

近くの席の方が「今日もべっぴんだよ〜!!!」って叫んでて笑ってしまった。関西の方面白いな🤣

 

「だからこそ申し上げにくいのですが、(囁くような小さな声で)あと一曲だけ…」みたいな流れでした。もちろん、えええ〜の声も大きかった気がする笑。

 

・埼玉

…すいません、ミヤジショックであんまり覚えてません笑。でもここは短かった気がする。

お陰様で40歳を迎えられました、ありがとうみたいな感じだったはず。

 

 

24 ジユーダム

すごい、この曲ラストに持って来るんだ…!余裕!って思いました。予想外すぎる。

歌詞を味わって、改めて「生きてるって御目出たい!」と思いました。こういうことだったんだ!細道も目抜き通りも一通り駆け抜けた後にだけ行ける境地なのかも。

 

確かこの曲、レコーディングで事変のメンバーが久々に集結してファンが心で泣いたってイメージが強かったんですけど、今更だけどめっちゃいい曲じゃんか〜歌詞もすてきだし、ヒイズミさんのピアノの軽やかな音と弦アレンジとバンドの音がうまーく混ざっててキラキラしてた。

しかも、「支点、力点、作用点、ガッテン!」のとこ、NHK全面協力すぎて笑った。志の輔師匠からお花来てた意味がわかる笑。ここで銀テープ4発〜!アリーナだといっぱい拾えました。

 

あととにかく林檎さんめっちゃかわいく歌ってるじゃんか〜しんどい〜って思いました。

なんかハンマーみたいなの両手に持って鐘を叩くところがあるんですけど、合間にその両手塞がった状態でちょこちょこダンスしたり楽しそうに揺れたりしてるのが死ぬほど可愛い…😍

我々も手旗を2本持っていけば同じ気分を味わえるのでおススメです!私は林檎博14ペガサスと今回の2本持ってて大正解でした🙆‍♀️

埼玉ではほんと終始テンション高くて、「ありがとう~!」のとこ叫んで歌っててめっちゃ嬉しかった。

 

ダンサーさんもめっちゃ楽しそうにわちゃわちゃしててすきなんですけど、バンビちゃんと、elevenplayのたぶんKAORIさんだと思うんですけど、ふたりが一番きゃっきゃしてて目の保養でしかないです。

最後のアウトロのところでみんなでおじぎして後ろにハケていきますが、最後まで林檎さんもダンサーさんもみんな可憐で素敵でかわいさの暴力だった。しんどい。終わっちゃった。

 

 

☆アンコール
例の一式50万のグッズのお着物姿&和傘持参で、静岡初日と埼玉3日目は赤、静岡2日目と大阪2日目は青でした。毎回思うんだけど、グッズの価格&生地など活用の仕方と、自分の財力とセンスの余裕さを試されるよなあ…どっちもない…(´・ω・`)

 

◯静岡、大阪


・静岡2日目

なんとエコパはリオのセレモニーのリハで使ってて、何度か来ているそうで。
「近くに食べ物を買えるところがないので、ひもじい思いをしながら(リハを)やって、こだま乗って帰る」そうで、多分その場にいた人全員100億点わかる〜って感じだった気がするw
エコパほんとアクセス悪かった…静岡の人すみません、でも周り何もないんだもん…!演者側も思ってるなんて笑。

・大阪2日目

「おまたせ!」と入場、静岡の時になかったグッズの着物バッグをチラッと見せて宣伝してました笑。

 

25 はいはい
古参ファンの方が19年振りではないかと仰っていたくらいなので、本当すごい機会なんだなあと…新参者なので後から気付いたんですけど。
チラリズム十八、九の女子」だった時にこの曲に出会いたかったし聴きたかった!

 

 

◯埼玉3日目

ここから後のMCがほんとに長くて信じられなかったくらいなんですけど…

(以降長いので箇条書きで書きます…映像出るだろうから観た方が早い!)

 

・(ちょっとアンコールまで長かったので)「こんなに長い間アンコールありがとう」

・やっぱりテンションが異様で、番傘をバサって開いたら勢いで裏返っちゃって、「直しといて!」って言いながらポーイって捨ててた笑。白衣のスタッフさんが回収。(しかもちゃんとラス曲までには直ってた)

・今まで根も葉もないようなことを言われても、あえて何も申し上げなかったのは、ファンの皆さんの品位を信じていたから。

↑ここでみんなたぶん心で泣いてたよな…24日は「全ての人に聴いて貰おうとやってたわけじゃないから、20年後こんなに人が集まると思わなかった。皆さんは私が選んだ人たち。また来てね。」みたいな感じだったらしくて、行った方から聞いた瞬間崩れ落ちるかと思った…

 

・(上の噂話をされることの流れで)「先日のテレビの件とか…(会場爆笑)」

『気圧の谷』が見えるとかなんとか言われてるけど「もう一度確かめていただきたい」

という流れで再度ミヤジ登場〜!

まぁ話が長くて笑。林檎さん途中で話しかけようとしても全然入る隙がないくらい喋り倒してて、困惑気味の林檎さん含め爆笑だった🤣

 

以下、ミヤジ語録↓

・ミヤジからきちんと「おめでとうございます。30代最後の日と40代最初の日にご一緒できて嬉しい」と祝福。同じ午年で、丁度一回り違うとのこと。

・今日はいっぱい歌詞間違えたと自己申告。
・最初獣ゆく細道聴いた時、アレンジ含め完璧にできてたけど、普段8ビートしか歌ってないから難しくて歌える気がしなかった、一から一緒に作り直さないかとお願いした。

・今日みたいな特別なライブに「出社」

できてよかった。

 

たぶん漏れあるけど、ほんと能動的5分間って感じでめっちゃ喋ってたよ…全部収録してくれ…!!!

 

24日は、ネコさんがアレンジ?したつながりで『昔の侍』を歌ったそうなんですが、

今日は「お誕生日特需」で林檎さんから特別にリクエストさせてもらったとのこと↓

 

26 悲しみの果て

まさか林檎さんのライブでこの曲聴けるとは思わなかったよ…最初のミヤジのギターリフと「悲しみのー果てーにー」の歌い出しでモノホン…と思ってめっちゃ感動した…😭

2番?は林檎さん歌ってて、もう一生この歌声をこの耳に焼き付けたいと思った…こんな贅沢な瞬間見ちゃってどうしようって思った。

歌い終わると結構ささっとミヤジ居なくなっちゃったので、今の…夢だった…?って思うくらいだった。

 

 

そこから突如、「BONUS STAGE」の表示、ファミコンみたいなピコピコした音楽と映像。

なんか五右衛門みたいなイラスト出てきて確信した…「稲穂振ってるアフロ来るぞ〜!!!」

 

27 きらきら武士

ほんとに来たよ。

レキシ〜〜〜!!!

誰が想像した?いや、ぶっちゃけミヤジはみんな期待してたと思うし、私も埼玉は来るんじゃないかと思ってたけど、

そこ!来てくださるんだ!った思ったよねアーッもうめっちゃレキシ好きですありがとう林檎さん!!!

 

百鬼夜行の時浮ちゃんと歌ってたけど、あの時はジャジーにアレンジしてたから「林檎さんのきらきら武士」って感じだったけど、

今回本家アレンジで本人同士だからもう死ぬかと思った。なにこれ、チケット代大丈夫???安すぎない???

 

レキシさん奈落からドーンと出て来て、紋付袴で着物にグッズの「余裕」ワッペンつけてて林檎博仕様に。

基本的に池ちゃんが歌って、林檎さんがハモる形ですが、サビ以外の池ちゃんパートをオクターヴ上でメロディ歌ってる林檎さんが激レアすぎて…!!!

あと手旗持ちながら、まさか「手綱をギュッと」する羽目になるとは思いませんでした笑。

林檎さんのファンをも煽って手懐けるレキシ最強説。何度も言うけど、本日の主役誰だった???笑

 

間奏で銀橋まで出てきてくれて、レキシネームで他己紹介タイムも。「Deyonnaですー!!!」で林檎さんペコリ。うれしい!たのしい!大好き!すぎてやっぱり死ぬ。

一応他人のライブだから、グダグダ曲終わり伸ばさず、きちっとシメてたので池ちゃんえらかったよね笑。

あとライブ後に稲穂持っていけばよかったって言ってた皆さん、無理でしょ絶対wだいたい手旗と稲穂両方持ってたらただのヤバい人だよ笑。

 

んで、こっからのMCもまぁ長くて本当にお誕生日出血大サービスでした。

 

・とにかくレキシとまた仕事したい林檎さん

・「密書 impossible 」など曲案を送り続けてるらしい林檎さん

・「オシャレキシ…ひろみちゃんばっかりズルい」

・「事変とレキシの客層被ってる」

・そもそもきらきら武士はレキシの曲なのに、林檎さんのライブで歌って、しかも出番が宮本さんの後でまさかのトリなのは出づらいと漏らすレキシ。

・それを受けて「先ほどの方はともかく…」と漏らす林檎さんで客席ドッカーン!

・「椎名」呼びするレキシ

・レキシから幸福論とかあるじゃないお客さんは多分それを望んでると言うと、「あっ!その手があった🤭」とマジでその発想なかったらしい林檎さんw

ハケながら「ときのなーがれとそらのーいろに」とぼやくレキシ

 

あまりに長いMCに、「今までの20年もあまりしゃべらなかったから、こんなに釈然としない尺はなかった」とぶっちゃけた林檎さんも微笑ましかったです。

結果的に普段より20分くらいボーナスしてくださってて、林檎さんも強烈なミヤジ&レキシコンビに押され気味だったけど、終始楽しそうにバーって喋っててめっちゃ貴重なお姿拝見できました🙏

 


28 夢のあと

ラストだけは全公演共通。ついに事変の楽曲が…!
大編成オケと歌い上げる歌姫が映える壮大な締めくくり。林檎博みたいなとびっきりの日には、こういう曲聴きたいんだよね…!後ろのスクリーンにはダイヤモンドの結晶のようなものが変化していく、抽象的な映像。


一時期私も自分の大切な舞台が終わって完全燃焼した後、しばらく何も手につかなくてこの曲をずっと聴いてた時期がありまして。その頃のことを思い出したり、この2時間のことを思い返したり、じわじわと余韻を楽しむにはぴったりでした。
大阪では例のバッグ持ちながら歌ってたなあ。

 

歌い終わるとアウトロで舞台後ろからハケていきます。ひょレコのラストと同じ感じ。今までの方が全て夢みたいだった。

 

 

☆エンディング
なんかすげーゴキゲンな音楽流れてくるーと思ったら、バキバキのエレクトロアレンジの丸サだった。
https://m.soundcloud.com/neetskills/marunouchiremix
↑これらしいんですけど、ファンメイドらしい。それが公式に使われるとか凄すぎない???作者さん生きてる???良かったですねー!


映像は林檎さんとアイさんバンビさんがグラサン姿でノリノリな様子。あとたまに謎のダンシング僧侶さんがひょっこり。
「あの僧侶さんの本業は僧侶なのかダンサーなのか」問題でライブ後盛り上がりましたわ…主役を喰う僧侶…笑

 

大阪からはelevenplayの皆様も同じ衣装で踊ってる映像追加されてた〜!しかも最後に一瞬MIKIKO先生紛れ込んでた!!!

埼玉もまた全体的に編集ちょっといじられてて、MIKIKO先生やelevenplay勢の出番増えてたのと、ラスサビ前に演奏陣も追加!ネコ先生の可愛さが異常!

遊び心満載すぎて、早くこのエンドロールだけでも円盤にしてほしい…

 

 

☆終演後

個人的にタンゴが凄く好きなので、最後までめっちゃよかったです。

選曲が意味深というツイートを見かけたが、本当なのだろうか。

 


Adios Nonino - Astor Piazzolla


ここまでで約20000字!長々とお付き合いくださって、ありがとうございました!

 

余談にはなりますが、埼玉のグッズ問題がほんと酷かった(アリーナツアーだし運営側も大変だとは思ってますが…手旗だけは何とかしてくれ…もうチケットに込みにしてくれ…アンケートに書いて送っちゃった。)けど、
隣の席の人が手旗持ってなくて、私が14のと今回の持ってたからお貸ししたんですけど、
その方が私の席のチケットをリセールに出してた方だったんです。
私が記念日に行けたのはその方のおかげだし、手旗余分に持って行ってよかったなーって、
ちょっとほっこりして嬉しくなりました。
その方と次のエキスポはいつですかね?って話してたので、
またそれまで数年、時めいたり傷付いたり慌てたりして生きましょうね、貴方も私もね。

 

…最後に、林檎さん結構エゴサされるらしいので、もし万が一読まれていたとして。
ただ楽しくて美味しくてまぶしいだけでなくて、
その曲の歌詞や、リアレンジした楽器の音色や、曲順や、お召し物や、映像や振り付けやら、
全て考え抜かれて、丁寧に拵えられているの、とてもわかります。
全部汲み取れているわけじゃないかもしれないけど、一瞬の隙もなく何度も味わえるからこそ、私は林檎さんの音楽がとてもすきだし、遠征したって何度だって生でお目にかかりたい、って改めて思いました。
そして、オリパラでお忙しいと思いますが、元気に楽しく生きていてください。できることなら、たまには新しいステキな音楽を聴かせてください。

最高のexpo yearでした。改めて、御目出度う御座います。生きてるだけでおめでたい!


さーて円盤何枚買おっかなー